2013 Fiscal Year Annual Research Report
ジストニア・パーキンソニズムの分子病態の解明と画期的治療法開発に関する総合的研究
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24390223
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
梶 龍兒 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00214304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 恵 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 特任教授 (50240916)
瓦井 俊孝 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (50614137)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ジストニア / A2-NTX / ストリオゾーム / 基底核 / ボツリヌス毒素 |
Research Abstract |
家族例を中心とした採血を行い、さらにジストニア原因遺伝子の検索を行い、これらのうち新規遺伝性ジストニアで深部脳刺激術の適応がある場合、病態解明や治療効果判定のため、患者および家族の同意を得てPET検査・術中脳深部記録を行っている。 また、DYT3の脳病理標本についてストリオゾームに特異的なneuropeptide Y系の異常の論文化を図っている。ストリオゾーム特異的タンパクのolfactory type G protein subunit alphaの遺伝子Gnalがジストニアの原因遺伝子の1つであることが報告された遺伝子の新しい変異を持つ症例について既報告例と臨床症状や治療法への反応について比較し論文化している。 ジストニアをきたす遺伝子の検索を行い小脳失調にジストニアを伴う例においてMRE11遺伝子の新しい変異を報告した(Miyamoto et al. J Neurol Sci 2014)。我が国におけるDYT6遺伝子の変異を伴うジストニアの臨床的な特徴について報告した(Miyamoto et al.Mov Disord 2014)。我々が遺伝子並びに特徴的な病理像を世界で初めて報告したDYT3において、Neuropeptide Y系が神経変性に関与していることを報告した(Goto et al 2013)。 治療法の開発として、従来薬よりも有効性と安全性の高いボツリヌス毒素製剤A2NTXのPhase 1 臨床研究を行い報告した(Mukai et al. Toxicon 2014)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝性ジストニアの新規候補遺伝子について、より多くの例でさらなる検証を行っているため。治療薬の開発も含めて、めどが立っており、ジストニアの病態の解明も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ジストニア・パーキンソニズムの病態解明をさらに行い、その画期的治療薬である安全性がきわめて高いボツリヌス毒素製剤A2NTXの臨床研究をさらにすすめる。とくに後者の実用化を、眼瞼痙攣などのジストニアのみではなく、脳卒中後遺症に多くみられる痙縮の治療に役立てることを目標に臨床開発に橋渡しする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度中に納品を予定していたが、納期が遅れたため次年度使用額が生じた。 26年4月納品分として支払い予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] DYT6 in Japan-genetic screening and clinical characteristics of the patients.2014
Author(s)
Miyamoto R, Koizumi H, Morino H, Kawarai T, Maruyama H, Mukai Y, Miyashiro A, Sako W, Izumi Y, Kawakami H, Kaji R.
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Journal Title
Mov Disord
Volume: 29
Pages: 278
DOI
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