2012 Fiscal Year Annual Research Report
膵β細胞量に着目した糖尿病テーラーメイド医療の基盤整備
Project/Area Number |
24390235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
寺内 康夫 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40359609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 真理 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (40363840)
中村 昭伸 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (70552420)
白川 純 横浜市立大学, 医学部, 助教 (70625532)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膵β細胞 / グルコース / 増殖 / アポトーシス / 分化 |
Research Abstract |
海外および日本においてもヒトの病理組織の解析により、2型糖尿病患者においても膵島での膵β細胞の量が減少していることが報告されており、膵β細胞量の減少が糖尿病の発症進展において重要な役割を果たしている。この減少していく膵β細胞の量を増やすことが出来れば糖尿病の根本治療にも成り得る。 膵β細胞におけるインスリンシグナルが膵β細胞の増殖・生存に重要であることが報告されているが、インスリン分泌の著明に低下した糖尿病モデルマウスにおいて、消化管ホルモンであるGLP-1の受容体活性化薬が、膵β細胞からのインスリン分泌に依存せずに膵β細胞量を保護することを解明した(Endocrinology. 2012)。これより、インスリンに依存しない膵β細胞量保護を目指した治療の可能性を示唆した。 小胞体ストレスは、アポトーシスによる膵β細胞量低下を引き起こし2型糖尿病の発症・進展に重要な役割を果たすことが知られている。解糖系の酵素であるグルコキナーゼを介した糖代謝シグナルが、膵β細胞の増殖と関与することを示した(Diabetologia. 2012)。6週齢db/dbマウスに2週間Exendin-4またはプラセボを腹腔注射し、単離膵島にグルコキナーゼ活性化薬刺激を行い、IRS-2の発現を比較したところ、プラセボ群ではこれらの発現は上昇しなかったが、Exendin-4注射群では有意に発現が上昇した(Diabetologia. 2012)。膵β細胞増殖に関して、グルコースシグナルとインクレチンシグナルの両者を活性化する意義を、次年度以降検討する。 膵β細胞の小胞体ストレスにおいてもグルコキナーゼが関与していることを見出し、グルコキナーゼを特異的に活性化するグルコキナーゼ活性化薬の膵β細胞小胞体ストレスへの効果を検証した。グルコキナーゼの活性化が、インスリンシグナルの増強を介したGSK-3βの活性抑制と、MAPキナーゼのERKを介した小胞体ストレス関連分子群の発現制御との複数の異なる経路を介して膵β細胞アポトーシスを抑制し膵β細胞量を保護することを見いだした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
膵β細胞の小胞体ストレスにおいてもグルコキナーゼが関与していることを見出し、計画した内容が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
膵β細胞増殖に関して、グルコースシグナルととインクレチンシグナルの両者を活性化する意義を検討する。
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Research Products
(13 results)