2012 Fiscal Year Annual Research Report
泥火山噴出物流入に伴うインドネシア・ポロン川の変化と河川環境の改善に関する研究
Project/Area Number |
24404014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30171755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真野 明 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (50111258)
有働 恵子 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (80371780)
梅田 信 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10447138)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ポロン川 / インドネシア / 泥火山噴出 / 流砂 / 河床 / 河口 / 水質 / 海浜変形 |
Research Abstract |
平成24年11月にインドネシア・スラバヤにおいて詳細な現地踏査を行ったところ,現地の河川を所管する行政機関であるBPLS(Badan Penanggulangan Bencana Sidoarjo-Sidoarjo Disaster Recovery Agency,およびBBWS Brantas(Brantas River Cathments Agency)において多くの現地データが取得されていることが判明した.特に1ヶ月毎にポロン川における河床データが取得されている点は特筆すべき点である.そこで,昨年度の計画を変更し,現地調査を実施せずに現地資料の入手,およびその解析に力を注ぐこととした.現地河床データの解析によれば,泥火山噴出物のポロン川への流入に伴い,顕著な河床の上昇が見られるものの,雨期に河川流量が増加するにつれて掃流力が増し,河道内の堆積物は流送されてしまい,河床が低下することが判明した. このような昨年度の既存資料の検討結果から,河道部については十分な測量資料があるものの,河口部における測量データの不足が明らかになった.また,河川河道部・河口部における水質データの不足が判明した.このことから,平成25年度の研究においては,特にこの二つの項目に注力して研究を進める予定である. なお,平成24年度にはスラバヤ工科大学において研究成果の発表を行い,多くの参加者が出席した.これより,現地においては,この問題に強い関心を寄せる研究者・行政関係者が多く存在していると予想される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査に関しては当初の予定より遅れているが,現地行政機関から長期にわたる詳細な河床データを入手することが出来,当初の計画を上回るほどの成果が出ていることから,この様に判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の遂行計画に変更は無い.昨年度の河床データの解析により,泥火山噴出土砂の河道内堆積状況および洪水時のフラッシュ状況が確認され,河口部の堆積に関する調査を中心的に実施する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現地において大規模な現地調査を実施する予定であり,そのための次年度の予算と合わせた人件費経費により,調査を行う.
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