2014 Fiscal Year Annual Research Report
伊達政宗の遣欧使節の末裔といわれるスペイン「ハポン」姓の人々のゲノムワイド解析
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24405017
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 敏充 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50260592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 成也 国立遺伝学研究所, 集団遺伝学系, 教授 (30192587)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ハポン姓 / 日本人 / スペイン / ゲノムワイド / SNP解析 / Yハプロタイプ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度、仙台地方の先住性の高い対照試料採取のために、伊達家藩士会の担当者と連絡を取りながら、よりよい採取を行えるように、東北大学の共同研究者を加え、研究計画の変更を医学部倫理委員会に申請し、承認を得た。その後、東北大学医学部倫理委員会にも、東北大学の共同研究者が申請し、承認を得た。ハポン姓の人々のDNA試料、及び仙台地方の対照試料については、当初、前者はスペインで、後者は日本で、アフィメトリクス社のGenome-Wide Human SNP Array 6.0による約90万以上のゲノムワイドなSNP解析を行う予定であったが、平成26年11月19日~22日に東京で開催された第59回日本人類遺伝学会で、日本人に特化した約68万個のSNP解析である「ジャポニカ・アレイ」を用いた受託解析が新たに公表された。この受託解析の方が、日本人をインピュテーションする上で、非常に好都合で、日本人特有のハプロタイプを見つけ出すことが可能であるので、本研究の目的を達成する上で非常に適していると考え、変更すべきであるという決断に至った。そこで、これに変更すれば、予算的にも十分行えることが判明したので、急遽スペインの共同研究者に、この変更を説明し、スペインの対照DNA試料の入手が可能であるかどうか確認の後、3月に名古屋大学医学部倫理委員会に変更申請した。その際、これらの解析が行えるように、解析に必要な経費を残すべく、残余の補助金の繰越申請をし、承認された。さらに、スペインの共同研究者に、このことを報告し、倫理委員会承認後、すぐに試料を確保できるよう、スペインのアンダルシア地方の人々の対照DNA試料の準備を依頼した。 その間に、この解析アレイを開発した東北大学メディカル・バンクのデータバンクに保存されているデータの活用についても検討し、東北大学のゲノム解析チームとの共同研究を模索・検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在のところ、一見して少し遅れているように考えられる。しかし、より本研究の目的に適した、アフィメトリクス社のGenome-Wide Human SNP Array 6.0による約90万以上のゲノムワイドなSNP解析から、日本人に特化された約68万個のSNP解析である「ジャポニカ・アレイ」への解析方法の変更に伴うものであると考えられ、スペイン及び日本の対照試料が、計画変更時に考えられたように順調に進行すれば、期間内により精度の高い結果が得られると確信する。というのも、スペインのアンダルシア地方の対照DNA試料は、既にスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学ゲノム解析センターの共同研究者が保有しているからである。また、仙台地方に先住性の高い日本人の対照DNA試料についても、伊達藩志会の協力担当者を通じて、DNA提供者が確保できる目途、及び東北大学の共同研究者の協力の元、採取できる体制が整っているからである。もし、日本人の対照DNAが得られない場合でも、「ジャポニカ・アレイ」を利用する場合は、その開発者である東北大学メディカル・バンクのデータバンク(ToMMo)に保存されているデータの活用することが、共同研究利用の申請を行えば、利用可能であるということである。 このように、現在のところ、若干遠回りをしている感が、客観的には見られるかもしれない。しかし、最終的な目標を達成するためには、つまりより精度の高いインピュテーション技術により、全ゲノム配列解析を行わなくても、より精度の高いハプロタイプ解析が行えるという点で、かえって近道になっているかもしれないと考えられる。 また、このSNP解析を利用してハプロタイプ解析を行えば、より精度の高い結果が得られる可能性が高いので、万が一、多少遅れたとしても、ハポン姓の人々の中で、研究に協力していただいた方々にも、結果に納得が得られるのではないかと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度末に、日本人に特化した約68万個のSNP解析である「ジャポニカ・アレイ」を用いた受託解析へのゲノムワイドなSNP解析の変更を申請したので、その承認を待って、東芝ヘルスケア社に、ハポン姓の人々のDNA試料の解析を委託する。それらを定量し、解析に適するクオリティのチェックを依頼する。まず、最初にハポン姓の人々のDNA試料96サンプルを委託し、解析データを入手し、解析データを共同研究者である国立遺伝学研究所集団遺伝系斉藤研究室で、データベースから入手したスペイン人などのSNPデータ(共通のSNPのみのデータ)と共に主成分分析などの解析を行う。さらに、ゲノムワイドSNP解析方法の変更のため必要となった、スペインのアンダルシア地方の人々の対照DNA試料50サンプルを、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学ゲノム解析センターを訪問し、入手する。また、このDNA試料50サンプル、東北大学の共同研究者の協力の元、仙台地方に先住性の高い日本人の血液から抽出した対照DNA試料、及びハポン姓の残りの人々のDNAサンプル、計96サンプルを東芝ヘルスケア社に、「ジャポニカ・アレイ」を用いたゲノムワイドなSNP解析を委託する。 これら、192サンプルのデータを共同研究者である国立遺伝学研究所斉藤研究室で、主成分分析やハプロタイプ解析などの解析を行い、これらハポン姓の人々の中に、日本人の要素あるいは日本人特有のハプロタイプを持った人がいないかどうか調べる。 さらに、この解析アレイを開発した東北大学メディカル・バンクのデータバンク(ToMMo)に保存されているデータの活用についても検討して、新たに東北大学のゲノム解析チームとの共同研究を模索して、より精度を高い解析結果を得る。 最終的に全てのデータを併せて論文としてまとめて、報告すると共にスペインのコリア・デル・リオを訪問して報告会を開く。
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Causes of Carryover |
ゲノムワイドのSNP解析に予定していた、アフィメトリクス社のGenome-Wide Human SNP Array 6.0による約90万以上のゲノムワイドなSNP解析を、日本人に特化した約68万個のSNP解析である「ジャポニカ・アレイ」を用いた受託解析に変更したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
既収集のアンダルシア地方の対照DNA試料を入手するための渡航費用、さらに、残りのハポン姓の人、アンダルシア地方の対照試料、仙台地方の対照試料、計72サンプルをジャポニカ・アレイ解析に委託する費用で、残りはハポン姓の人への報告するため、及び仙台での対照試料を採取するための費用である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] CD109 attenuates TGF-b1 signaling and enhances EGF signaling in SK-MG-1 human glioblastoma cells2015
Author(s)
Jing-Min Zhang, Yoshiki Murakumo, Sumitaka Hagiwara, Ping Jiang, Shinji Mii, Emir Kalyonc, Shoji Saito, Chikage Suzuki, Yasutaka Sakurai, Yoshiko Numata, Toshimichi Yamamoto, Masahide Takahashi
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Journal Title
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: 459
Pages: 252-258
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Y-STR haplotype network analysis in Mongolian populations2014
Author(s)
Toshimichi Yamamoto, Yuuji Hiroshige, Hisae Ogawa, Tomoki Senda, Daiki Horiba, Masatoshi Sakuma, Yuuka Kawaguchi, Yuuichi Kano, Kei Zaitsu, Takashi Yoshimoto, Akira Ishii
Organizer
9th International Symposium on Advances in Legal Medicine
Place of Presentation
福岡国際会議場(福岡県・福岡市)
Year and Date
2014-06-16 – 2014-06-20
Int'l Joint Research
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