2012 Fiscal Year Annual Research Report
東ティモールにおける乳幼児栄養不良に関わる母親の健康行動と社会的要因
Project/Area Number |
24406017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
樋口 倫代 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (00547557)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地域保健 / 健康行動 / 社会疫学 / 乳幼児栄養不良 / 東ティモール |
Research Abstract |
本研究の目的は、世界でも最も乳幼児栄養不良率が高い国のひとつである東ティモールにおいて、乳幼児の栄養状態に影響すると考えられる母親の健康行動と社会的要因の関係を明らかにすることである。乳幼児の栄養にとって望ましくない母親の行動に影響する因子は何かを「健康に影響する因子の階層構造」モデルに基づき「個人の社会経済的因子」および「環境としての社会」に着目して社会疫学的に分析し、有効な健康行動促進活動への提言を行う計画である。なお、本研究は進行中の「復興開発におけるプライマリヘルスケアの役割:質的手法を用いた地域保健研究」(平成23年度~25年度科研基盤研究C:課題番号23590789)を遂行する中で着想したもので、混合研究として統合することを念頭に置いている。 24年度は、構造化質問票・チェックリストを用いた主たるデータ収集に先立って、現地の状況に見合った社会的要因(説明変数)の測定方法を探索することから開始する予定であったが、現地との調整が予定通りに進まず、これを終了することはできなかった。本研究が現地の研究倫理/技術委員会の承認を得た後、保健省が「全国栄養調査」の準備を開始したためである。これは、ユニセフを通じた学術機関の技術支援と複数の国際機関による資金援助を得て行う10,000人規模の代表サンプルによる調査であり、この調査内容と本研究に重複・競合がないようにすることについては、その後関係者と話し合いを重ねて来た。2012年9月には、この調整を主な目的に渡航滞在したが、「全国栄養調査」の計画策定の進行が遅れ、調査計画および調査票ドラフトの公表が2013年2月まで行われなかったため、本研究の方で先行して質問票やチェックリストの作成準備を年度内に行うことは困難であった。一方、この間、社会疫学の研究方法に関しての準備を進め、特に、統計パッケージを用いたマルチレベル分析について情報収集することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前述のとおり、現地政府が国際機関とともに準備を進めている「全国栄養調査」との重複・競合を避けるため、本年度中に計画していたデータ収集ツール作成のための準備を行わなかった。一方、この調整のために話し合いを重ね、より多くの情報を収集することができ、また、この間研究手法に関して十分な準備を行うことができたため、この遅れは、研究全体の達成に大きな影響はないものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
「全国栄養調査」との重複・競合を避けるため、以下のことを行う。1)全国調査では困難なより質の高いデータ収集を行うために、調査対象県を限定する、2)乳幼児栄養不良の要素は残しつつ、「健康行動」と地域と個人の「社会的決定要因」により重点をおいた研究内容にシフトし、協力部署を栄養課から変更することも考慮する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年2月に現地の研究倫理/技術委員会より、研究の承認を得ているが、上記を踏まえて、研究計画の修正、委員会への再提出を行う。並行して行っている質的研究(科研基盤C:23590789)の結果も考慮に入れて、前年度に行う予定であったデータ収集ツールの作成準備を行う。
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Research Products
(1 results)