2012 Fiscal Year Research-status Report
エクサスケール計算環境に向けた高速フーリエ変換のアルゴリズムに関する研究
Project/Area Number |
24500029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 大介 筑波大学, システム情報系, 教授 (00292714)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | エクサスケール計算環境 / 高速フーリエ変換 |
Research Abstract |
平成24年度においては,エクサスケール計算環境に向けた高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムとして,並列一次元FFTをマルチコア超並列クラスタで実行する際に,どのようなアルゴリズムが望ましいかについて検討を行った。その結果,メニーコア超並列クラスタにおける並列一次元FFTでは,これまでに提案されていた三次元表現よりも、二次元表現を再帰的に適用して計算することで、キャッシュヒット率をさらに向上させることができることが分かった。 並列一次元FFTにおいては,全体に関わる性能パラメータとして,全対全通信方式と基底,そしてブロックサイズが存在するが,これらについて最適なパラメータを自動的にチューニングする機構をソフトウェアで実現した。その結果,並列一次元FFTにおいて実行時間の多くを占めている全対全通信に要する時間を大幅に削減することに成功した。 今後,エクサスケール計算環境においては,ノード数を増加させた場合のスケーラビリティが重要になる。本年度の成果は,演算時間および通信時間を削減することにより,ペタスケール計算環境において高い性能が達成される見込みであり,多くのアプリケーションで計算時間を短縮することができるものと期待できる。 また,平成24年度に行った研究成果を国際会議等で発表すると共に,それらの内容をまとめて学術雑誌等に論文を投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究成果を国際会議で発表できる見通しが立ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題については,今後のエクサスケール計算環境の動向も調査しつつ,高速フーリエ変換のアルゴリズムの開発を引き続き推進していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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