2013 Fiscal Year Research-status Report
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24500074
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
今泉 貴史 千葉大学, 統合情報センター, 教授 (70242287)
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Keywords | パターンマッチアルゴリズム |
Research Abstract |
平成25年度は、固定文字列からパターンマッチングへの拡張を行った。 パターンマッチングが可能になるということは、全てのパターンを選択で接続することで一度に検査することが可能になる。そのため、単にパターンの処理が可能なアルゴリズムであれば、条件を満たすことになる。しかし、複数のパターンをまとめる処理はコストが高く、必要とするメモリ量も多くなる。組込み等の機器ではメモリに余裕がないことも多く、容量を低く抑えることが必要となる。 今回研究したのは、パターンを制限し拡張文字列とし、平成24年度に研究した成果を適用することで、複数の拡張文字列を同時に検査するアルゴリズムを提案した。この方法では、拡張文字列を多数同時に評価するようにしても、必要となるメモリ量に変化はない。ただ、同時に評価する拡張文字列数を増やすと、探索結果の誤りも増えるため、アルゴリズムを正方向と逆方向の両方向に適用することで、誤りを一定程度抑える効果も確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、パターンに近い表現能力を持つものを複数まとめて高速に評価するアルゴリズムは完成した。ただし、誤り率やパターンの表現能力の面で完全に要求を満たしているとは言えないため、それらの点に関しては今後補強してゆく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
現状のアルゴリズムでは、逆方向の適用を行っても十分に誤り率を低く抑えることはできないことが分かった。そのため、今後は誤り率を抑えるための工夫について検討する。これには、同時評価する拡張文字列数を制限したり、事前に誤りの少ない組み合わせを計算しておく方法などが考えられる。また、パターンと比較すると拡張文字列の表現能力は制限されているため、現状の拡張文字列を用いてどの程度のパターンを表現可能であるかの検討も行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた機器の更新により、購入価格に差異が生じたなどの理由による。 アルゴリズムの最適化が必要になったため、関連する書籍の購入等に充てる予定である。
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