2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24500106
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
川島 英之 筑波大学, システム情報系, 講師 (90407148)
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Keywords | DBMS / ストリームデータ処理 / 複合イベント処理 / CEP / In-DB分析 |
Research Abstract |
膨大量のデータストリームから異常値を即時発見することが求められている。この要求に応えるには、システムは多様な分析手段を提供し、高性能化と高信頼化を達成し、さらに分析結果の根拠提示やプライバシ保護などの機能を提供することが望ましい。本研究ではそれらを実現するシステム設計方式を提案した。提案システムは分析手段としてリレーショナル演算子と種々の分析演算子を提供し、高性能化を達成する為にFPGA等のアクセラレータへのオフローディングや分散処理を行い、高信頼化を達成する為に高性能ハードウェアを想定したロギングを行い、プライバシ保護を実現するために暗号化データ処理を行い、根拠提示を実現するために来歴管理を行う。 また、上記の演算子の1つである複合イベント処理に関する高性能化技法を提案した。手案手法はリンク先が同じイベントを1つに集約する「リンク集約」である。具体的には、BLA(Backward Link Aggregation)とFLA(Forward Link Aggregation)という2つの集約方法を提案した。合成データを用いた評価実験において、従来手法SASEよりもBLAとFLAのスループットが高いことを確認した。また、入力されるイベントの並びによっては、BLAやFLAがスループットを改善できないことも確認した。さらにイベントの並びに依存せずにスループットを改善する手法としてPRC(Partial Result Caching)を提案した。この手法は、1度たどったイベントをキャッシュ構造内に格納し、問合せの結果を生成する際にはこのキャッシュ構造も利用することで問合せ処理を高性能化した。さらに不確実データストリームに対する高性能処理技法も提案した。 提案システムの1つの応用としてマルウェア検知を検討し、現実のマルウェアデータセットを分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的はIn-DSMS分析システムを構築することである。構築にあたっては実際の利用事例・高性能化が必須であるが、キラーアプリケーションとして昨年度マルウェア分析を行うことができた。高性能化については複合イベント処理に関する高性能化技法を開発することができ、さらにFPGAを用いた高性能データ処理についてデモシステムを構築できた。
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Strategy for Future Research Activity |
3年計画の最終年度である今年度はいままでの研究成果をまとめてシステムを完成させる。具体的な応用としてマルウェア検知ならびに広告配信、あるいは通信データ処理への適用を行っていく。そして完成度を高めて公開したく思う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究補助に対する謝金支払いならびに出張を予定しておりましたが、それらが事情により取り消しになりましたため、次年度使用額が発生いたしました。 研究補助、出張を適切に計画し、適切に予算を執行させて頂きたく存じます。
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Research Products
(7 results)