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2013 Fiscal Year Research-status Report

空間認知地図の神経基盤の解明

Research Project

Project/Area Number 24500377
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

泰羅 雅登  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50179397)

Keywordsニホンザル / 頭頂葉内側面 / 海馬傍回 / 場所ニューロン / 風景情報 / 運動情報
Research Abstract

広い空間のナビゲーションにおいて、頭頂葉内側領域と海馬傍回との間にどのような機能的差異が存在するのかを調べることを目的として、ビルの中を移動するナビゲーション課題を遂行中に単一ニューロン活動を記録し比較した。
2頭のニホンザルの海馬傍回(PHC)、頭頂葉内側面(MPR)からそれぞれ159個、119個のニューロンが記録でき解析をおこなった。ナビゲーション課題の開始から目的の部屋に到達するまでの間を行動の時間軸にそって10の期間に区切りニューロン活動を解析したところ、PHCニューロン群ではMPRニューロン群に比べ目的地の提示時期、目的地への到達直前期、到達期での活動を示すニューロンの割合が優位に高く、逆にMPRニューロン群では途中での旋回期での活動を示すニューロンの割合が高かった。
目的地の提示期に最も強く反応するPHCニューロンは、解析できた142個中25個(18%)でそのうち16個は目的地に対する選択性があった。また、この16個のうち10個は目的地到達時に提示期と同じ選択性を示した。一方、MPRニューロンではそれぞれ6個/119個(5%)、2個と少なっかっく、選択性の強さを示す指標もPHCニューロンの方が高かった。旋回期で最も強い反応を示すニューロンはMRPで42個、PHCで20個とMPRで多く、MPRでは15個が旋回方向に選択性を示したのに、PHCでは選択性を示すニューロンはなかった。またMPRニューロンは実際の旋回が始まる前に活動を開始する傾向にあった。
以上の結果は広域のナビゲーションにおいて、PHCニューロンは主として風景情報を処理し、MPRニューロンは運動情報の選択に係わりっている可能性を可能性を示唆していると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ナビゲーション課題遂行中のニホンザルの、頭頂葉内側領域と海馬傍回でのニューロン活動の詳細な解析が終了し、投稿論文も仕上がっている。本報告作成と並行して投稿作業を行っている。
ヒトでの機能的MRI研究は、MRI装置の入れ替えがあったため実験設備のセッティングに時間を要しているが、ほぼ終了し実験が開始出来る状況にある。また、実験で使用する課題についても構想がまとまり、ヒトでの行動実験を開始する予定である。
上記のような過渡的な状況であったため、論文、学会発表が行えなかったが、最終年度への継続のため研究活動は十分に行えたと考える。

Strategy for Future Research Activity

MRI装置入れ替えが作業が終了し、実験環境もほぼ整備されたので、本年度はヒトでの機能的MRI実験を集中して行う予定である。用いる課題を完成させ、行動実験でチェックしたあと、実際の撮像を行う予定である。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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