2012 Fiscal Year Research-status Report
ノルアドレナリンによるミクログリア活性化と退行性神経変性病態のメカニズム
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24500465
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
洲鎌 秀永 日本医科大学, 医学部, 講師 (70302461)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ミクログリア / ストレス / 海馬 / 視床下部 / 副腎ステロイド / 脳内炎症 / 神経免疫 / 神経科学 |
Research Abstract |
先の研究にて、ストレスによるミクログリア活性化をビボ・モデルを用いて初めて報告した。今回行ったのは、そのミクログリア活性化メカニズム解明の目的で、主に副腎ステロイドに焦点を当て、副腎ステロイドによるミクログリア活性化への影響を検討した。実験では、正常ラット、副腎摘除ラット、および副腎摘除+コルチコステロン経口投与ラットを用いた。これらのラットに拘束浸水ストレスを2時間負荷した。以下のような結果を得た。正常ラットにおいては、ストレス後、海馬、視床下部などでミクログリア活性化を確認した。前回の報告と一致する所見であった。更に今回明らかになった点であるが、副腎摘除ラットにおいて、海馬、視床下部いずれにおいても、ミクログリア活性化が顕著に増強していることを突き止めた。コルチコステロン経口投与ラットにおいては、これらの増強効果が有意に減少した。これらの結果は、副腎ステロイドは、ストレスによるミクログリア活性化を抑制していることを示唆する。以上より、副腎ステロイドはミクログリアおよび脳内の炎症反応を抑制しているという結論を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
副腎ステロイドによるミクログリアへの作用を明らかにした。当初の目的である副腎ステロイドの作用を解明するという点においては、達成できている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の方向性として、ストレスによって活性化したミクログリアの作用を検討すること。主に、慢性ストレスと退行性神経疾患、特に中脳黒質への影響を主眼に置き、その検討を進めて行く。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、繰越金を用いて、神経変性の有無を組織化学的、生化学的に検討する方針である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] IL-13Ra1 expression in dopaminergic neurons contributes to thier oxidative stress-mediated loss following chronic peripheral treatment with lipopolysaccharide2012
Author(s)
Morrison BE, Marcondes MC, Nomura DK, Sanchez-Alavez M, Sanchez-Gonzalez A, Saar I, Kim KS, Bartfai T, Maher P, Sugama S, Conti B
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Journal Title
J Immunol
Volume: 15
Pages: 5498-5502
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Cytochalasin D enhances the accumulation of a protease-resistant form of prion protein in ScN2a cells: involvement of PI3 kinase/Akt signalling pathway2012
Author(s)
Takenouchi T, Iwamaru Y, Imamura M, Fukuhara S, Sugama S, Sato M, Mochizuki N, Hashimoto M, Yokoyama T, Mohri S, Kitani H
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Journal Title
Cell Biol Int
Volume: 36
Pages: 1223-1231
DOI
Peer Reviewed
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