2013 Fiscal Year Research-status Report
パラトグラムと舌圧を活用した歯科補綴装置による構音・嚥下障害のリハビリテーション
Project/Area Number |
24500572
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 具文 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (40323034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
伊藤 秀美 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (50005104)
笹川 和彦 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (50250676)
塙 総司 東北大学, 大学病院, 助教 (90431585)
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Keywords | 電気的パラトグラフ / 舌圧測定システム / 日本語子音 / 構音・摂食・嚥下障害 / 舌接触口蓋床 |
Research Abstract |
本研究は,健常な成人有歯顎者を基準に,構音・摂食・嚥下障害をもつ高齢者や舌切除者,および脳血管障害や頭部外傷など脳中枢に障害をもつ中途障害者などを対象に,EPG(電気的パラトグラム)と舌圧測定システムを併用し作製した義歯を用いた場合の構音訓練への有用性・問題点を検討し,またWin-EPG・Systemを応用した構音・摂食・嚥下機能改善のための新たな訓練システムの構築をめざす事を目的とした. 平成25年度はEPGシステムを用いて作製した舌接触口蓋床の有効性と,舌圧測定システムの開発およびその臨床応用の検討を,以下の2点について行った.1.舌半側切除者に対して,パラトグラムを用いて作製した舌接触口蓋床を装着し,構音および嚥下機能を評価した.2.製作した舌接触口蓋床義歯の口蓋部などの舌圧を測定し,日本語子音を用いて作製した舌接触部分と舌圧の関係を調査した. 結果は,以下の通りである.1.舌切除者に対して,パラトグラムを用い作製した舌接触口蓋床により,構音機能・嚥下機能などが改善改善が確認された.従って,口蓋床作製における日本語子音のパラトグラム応用の有効性が示唆された.また,特に構音回復には,硬口蓋部のみを覆った口蓋床の形態だけでなく,軟口蓋部まで口蓋床を延長し,その形態に工夫が必要となり,装着した口蓋床の床後縁部までの長径とその矢状断面形態,および口蓋後縁部付近の前頭断面形態の重要性が示唆された.2.改良した舌圧センサを用いて発音時と嚥下時の舌圧測定が可能だった.また,発音時と嚥下時の舌圧を比較すると,前者の方が有意に小さい値となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
舌圧測定用の舌圧センサに関して,口蓋部の三次元形状への適合が難しく,再現性を得ることが困難であり,さらなる改良が必要である.
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Strategy for Future Research Activity |
電気的パラトグラム(Win-EPG System)による,6子音構音時と嚥下時の舌接触パタンと,改良を加えた舌圧測定システムにより得られた舌圧データを比較・検討し,その関係性を考察する. さらに,構音・嚥下障害をもつ高齢者,標準的パラトグラムを目標として口蓋部の形態形成可能な舌半側切除者,および脳梗塞や頭部外傷など脳中枢に何らかの障害をもつ患者を対象に, Win社製とリオン社製電気的パラトグラフィシステムなどを用い,標準的なパラトグラムを基とした構音訓練を縦断的に実施する.(構音の基準としては,成人有歯顎者・標準構音パタンを使用して行なう) これらのデータを総合して,構音・摂食・嚥下機能回復に向けた訓練システム構築のための新たな電気的パラトグラムの有用性と問題点を明らかにする.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は,今年度の研究を比較的効率的に推進した事に伴い生じたものである. 平成26年度の請求額とあわせて,平成26年度の研究遂行に使用する予定である.
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Research Products
(1 results)