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2013 Fiscal Year Research-status Report

組込み技術を活用した革新的歩行訓練システムの開発

Research Project

Project/Area Number 24500669
Research InstitutionNara National College of Technology

Principal Investigator

早川 恭弘  奈良工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (50180956)

Keywords歩行訓練 / リハビリテーション / 空気圧 / 高機能靴 / 圧力分布 / 評価装置 / 歩行バランス / Android
Research Abstract

本研究では,靴底に配置した圧力分布センサで歩行時の足部重心バランスを測定する機能と直感的に歩行バランスを足裏部に提示する機能を有する高機能靴を試作した.そして,要素加圧部の違いにより,歩行動作のリハビリ(足部の姿勢調整)或は歩行訓練(理想的な歩行バランスの足裏部への提示)が実現できることを示した.具体的には,中敷部を4分割し,各要素の減圧部位の組み合わせにより、足部姿勢がどのように変化するのかを明らかにした.さらに,足裏部負荷状態をリアルタイムにタッチパネル液晶端末装置及びヘッドマウントディスプレイ装置にグラフィック表示させるために,歩行状態提示用Androidアプリケーションを用いて色相変化により歩行状態を携帯用タブレット装置に提示させた.このとき,通信方法としては, Android端末と通信することによりタブレット画面に足部圧力分布を表示するために,今回新たにWi-Fi規格のWiPortという通信モジュールを用いた通信方法を可能とした.また, WiPort用変換基盤を製作したことにより, 従来のXBeeを用いた通信と, Wi-Fiを用いた通信のどちらも可能となった. そして, Android用提示アプリケーションを作成したことにより, Wi-Fi環境が整っていれば,Android端末で歩行状態を色相変化で視覚的提示が可能となった.
さらに,開発した高機能靴を使用した場合の生体への負担を明らかにするため,歩行シミュレータ用ロボット装置を製作した.そして,試作した高機能靴をロボット装置足部に装着し,歩行動作実験を行った.その結果,人間の歩行と同様な足裏部圧力分布変化が得られ,試作した歩行シミュレータ用ロボット装置の有効性を示した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

歩行時における足裏部圧力分布測定結果をタブレットなどのAndroid端末にグラフィックする目的に対し,色相変化をグラフィック表示させるAndroidアプリケーションを新たに開発した.具体的には,歩行状態を表示するディスプレイとして, Android搭載のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)とタブレット端末を用いるため, JAVA言語を基本とするAndroidのアプリケーションの開発を行った.さらに,WiPortの使用及びWiPort用変換基盤の製作により,Wi-Fi環境が整っていれば,Android端末で歩行状態を色相変化で視覚的提示が可能となった.これにより,リアルタイムで端末装置の画面に足部バランスを表示するシステム構築のベースが完成したことになる.今後は,足部バランスの色相変化をヘッドマウントディスプレイに表示させ,Android端末からの入力信号により,高機能靴中敷に配置した要素の内圧を制御することの有効性を実験により検証する.これは,当初の計画通りである.
また,歩行シミュレータ用ロボット装置に関しては,各関節部駆動用アクチュエータの見直し及び足首部構造の改良を行い,より人間の歩行に近い動きを実現できるようにした.また,足の甲部に3軸ジャイロセンサを配置し,歩行時の足部の動きを検出できるようにした.今後は,様々な歩行動作を実現させ,足各部の挙動を本装置により解析する.このように,歩行シミュレータ用ロボット装置に関しては,ほぼ計画通りに進んでいる.

Strategy for Future Research Activity

本研究は,今年度,(1)高機能靴に内蔵したセンサ値をAndroid端末に表示させる機能の改善及び(2)Android端末のタッチパネルを操作することによる高機能靴中敷部要素の内圧制御機能の実現を行う必要がある.これらの課題に対し,(1)は,タブレット等の端末画面及びヘッドマウントディスプレイ画面への効果的かつ分かりやすい表示方法について積極的に検討する.特に,ヘッドマウントディスプレイへの表示は,歩行時の邪魔にならないような提示方法を検討しなければならないことから,表示部のサイズによる歩行への影響を明らかにする.また,(2)に関しては,タブレット等のAndroid端末画面の分かりやすいタッチパネル操作方法を検討する.すなわち,歩行訓練時における歩行の仕方(バランスの取り方)を効果的に患者足裏部位に提示するための方法を検討する.
さらに,歩行シミュレータ用ロボット装置の改良により,より汎用的な歩行動作を実現しなければならない.この課題に関しては,足部に3次元加速度センサーを配置することにより,より人間の動作に近い歩行を実現するための制御を行う.
今年度は研究最終年度であることから,研究推進方法は,三つに分けた研究グループの成果統合を行う.すなわち,センサ機能とアクチュエータ機能を有する高機能靴本体を改良するグループ,高機能靴の計測データをAndroid端末装置に送信又はAndroid端末の入力信号を高機能靴に送信するシステムを開発するグループ及び歩行シミュレータ用ロボット装置の改良を行うグループをまとめることにより,本研究目的を達成する.
また,高機能靴とAndroid端末装置間のデータ授受に関して,ハード面及びソフト面に関して問題が発生した場合,組込み技術を専門とする本校電気工学科教員の協力を得る等,目的を達成するための活動を行う.

  • Research Products

    (5 results)

All 2014 2013

All Journal Article (1 results) Presentation (4 results)

  • [Journal Article] フルードパワーの挑戦  空気圧を用いた歩行訓練用高機能靴の開発2013

    • Author(s)
      早川 恭弘
    • Journal Title

      日本フルードパワー工業会 フルードパワー

      Volume: Vol.27, No.1 Pages: pp.47-52

  • [Presentation] 歩行バランス提示機能を有する高機能靴に関する研究2014

    • Author(s)
      金崎和馬,早川恭弘,河中祥吾,土井滋貴
    • Organizer
      日本機械学会 バイオエンジニアリング部門 第26回バイオエンジニアリング講演会
    • Place of Presentation
      東北大学片平キャンパス(仙台市)
    • Year and Date
      20140111-20140111
  • [Presentation] Study on High-Performance Shoes for Walking Training2013

    • Author(s)
      Kazuma KANEZAKI and Yasuhiro HAYAKAWA
    • Organizer
      Proceedings of 2013 3rd International Symposium on Technology for Sustainability
    • Place of Presentation
      Hong Kong
    • Year and Date
      20131121-20131121
  • [Presentation] 歩行訓練用高機能靴に関する研究2013

    • Author(s)
      金崎和馬,早川恭弘,河中祥吾,土井滋貴
    • Organizer
      日本フルードパワーシステム学会 平成25年秋季フルードパワーシステム講演会
    • Place of Presentation
      神戸ポートアイランドセンタ
    • Year and Date
      20131108-20131108
  • [Presentation] 歩行訓練用高機能靴に関する研究2013

    • Author(s)
      早川恭弘,金崎和馬,尾田友憲,土井滋貴
    • Organizer
      日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス講演会‘13
    • Place of Presentation
      つくば国際会議場
    • Year and Date
      20130524-20130524

URL: 

Published: 2015-05-28  

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