2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24500755
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
青木 和浩 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (60424230)
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Keywords | 国際情報交換 / フィールドテスト |
Research Abstract |
本研究では、指導現場で活用できるフィールドテスト種目の提言という観点から「立三段跳・立五段跳」に着目し、陸上競技者におけるバウンディング能力の有効性や測定方法の検討を行った。また、陸上競技選手だけではなく、小学生も対象にして、疾走能力と跳躍能力の関係も明らかにし、子ども達の走能力・跳能力の改善策の一助となると考えた。 本年度の課題は「バウンディング能力の発達」であった。本課題では、子どものバウンディング能力に差異が存在するのだろうか?という課題を検証するために小学生を対象に測定を実施した。 研究の進捗状況として、H25年8月に千葉県内の小学生4~6年生の男子136名、女子85名を対象に実験が終了した。当初の予定より対象者が多くなったため、有益なデータを得ることができた。測定種目は、機器購入(マルチジャンプテスタ・スピードトラップ)により測定が可能となったRJ(リバウンドジャンプ)、CMJ(カウンタームーブメントジャンプ)、垂直とび、50m走、その他の項目として、身長、体重、ソフトトボール投げ、握力を測定した。測定終了後、協力いただいた小学校校長、担当教員、保護者に結果を基にアドバイスをした個人別返却シートを配布し、大変好評を得た。現在、すべての被験者のデータ入力が終了し統計的手法を用いて仮説の検証および競技力や測定種目間での関連性を検討している。また、本年度もH24年度に実施した大学生を対象とした測定を行うことが可能であった。その結果、被験者数が増えた有益なデータを取ることが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目の計画していた実験は終了し、現在はデータ分析の段階にある。購入した機器を最大限に活用し、順調に測定が終えることができた。小学校から全面的な協力をいただくことができたので、小学生の実験対象者が当初の予定より多くなり、有益なデータを得ることもできた。そして、学校やご家庭へ、実験結果に基づくアドバイスを早急にフィードバックすることができ、双方から大変高い評価を頂いた。また、初年度に実施した大学生を対象とした測定についても、本年度も実施することができ、こちらも被験者数を増やすことが可能となった。こちらについては、学会において発表をすることが出来た。改善点を上げるとするならば、小学生のデータが多く取れ、当初の目的を達成できたので、小学校低学年や中学生のデータが不足している点であるが、本研究成果だけでも十分な研究資源が確保できたと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
大学陸上競技者のデータから立三段跳や立五段跳などのバウンディングの有効性を示すことが出来た。今後は研究論文の着手に取り組みたいと思う。また、小学生を対象者とした研究課題は、体力テストとの関連性も踏まえ、分析を進めていきたい。その理由として、学校やご家庭へのフィードバックデータにおいて、バウンディング能力が、子どもの走能力などに大きな貢献をすることも考えられるからである。 今後としては、従来から跳躍能力として評価されるRJ指数などとの関連性を明らかにし、バウンディング能力の特徴を明らかにしたいと考えている。さらに、バウンディングの測定方法などのマニュアルを作成し、学校現場へ発信できるように研究を進めていきたい。 次年度の研究課題は「立三段跳・立五段跳の測定方法とトレーニングの指針について」である。これまでの課題において、陸上競技において「立三段跳・「立五段跳」が有効な測定種目であるという点を示すことができた。本実験では、測定方法の妥当性を検討したいと考えている。通常、測定を行う際に最高値を取り扱うという方法は、一般的である。しかしながら、測定距離の最高値はどのくらいの回数で出現するのか?また、0歩目から1歩目の脚について(利き脚など)も実施方法を変えることによって差が見られるのか?など、実験的に立三段跳と立五段跳を行い、その成果を検証していきたいと考えている。各跳躍の実施回数と各距離という視点からテスト実施時の適正回数やトレーニングの際の負荷の指針をコーチングの観点から検討したいと考えている。このような視点からの検討を行い、学校現場やコーチング現場での適正指針を確立するものであると考えられる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
目標としていた日本陸上競技学会の学会発表会場が、東京都内と近隣であったため、当初の予算額よりも費用がかかりませんでした。 次年度も学会発表を予定している。しかし、こちらの予算計上は少ない申請なので、今回の差額が、次年度の学会発表に充当することによって、相殺できると考えております。
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Research Products
(1 results)