2013 Fiscal Year Research-status Report
「1940年幻の札幌冬季オリンピック」をめぐるスキー振興
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24500768
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Research Institution | Biwako Seikei Sport College |
Principal Investigator |
新井 博 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 教授 (10222720)
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Keywords | 冬季オリンピック / 札幌 / 国際オリンピック委員会 / 国際スキー連盟 / 日本オリンピック委員会 / 全日本スキー連盟 / アマチュア選手 / プロ選手 |
Research Abstract |
【今年度の研究の内容】1936~1938年の福井県や長野県でのオリンピック開催のためのスキー振興について調べたが、それ1938年までの振興と内容の変化はなかった。寧ろ、昭和12年国際オリンピック委員会(IOC)は、日本の札幌で冬季オリンピックを開催することを決定したが、国際スキー連盟(FIS)ではオーストリアなどスキー教師をアマチュア選手と考え、IOCではプロ選手と考えていた。その相違によって、IOCは札幌での冬季オリンピック大会にFISのスキー選手を参加させないことを決定したのである。そのことによって、1936~1938年の間、日本はスキー選手を参加させるためにFISの参加国を回り、札幌大会へ参加の約束を取り付ける運動を重視して展開したのである。しかしながら、昭和13年その運動の途中で、日本札幌でのオリンピック大会開催を返上したのである。 【意義】1936~1938年の間、日本のオリンピックのためのスポーツ振興の活動は、地方に於いても余り変わらなかったことが分かった。寧ろ、この間日本側の中心的な課題は、スキー選手をオリンピックに参加させるためのIOCとFISの間での問題を解決することであったことが分かった。 【重要性】いつの時代においてもオリンピック開催に当たっての問題が浮かび上がってくるが、その問題は時代を象徴する事柄である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の目的(①文部省の振興策と長野・福井県の学校を中心とした振興の実態を調査する。②日本スキー連盟の振興策と長野県・福井県スキー連盟の振興の実態について調査する。)を調査している内にさらに調査の不十分なところが見つかり急ぎ進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画では、1938~1940年(3年目)は以下のようである。①文部省の振興策と長野・福井県の学校を中心とした振興の実態を調査する。②日本スキー連盟の振興策と長野県・福井県スキー連盟の振興の実態について調査する。 これらについて、調査研究を進めていきたい。
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Research Products
(9 results)