2012 Fiscal Year Research-status Report
運動の継続がサルコペニアに及ぼす影響:筋線維数に着目して
Project/Area Number |
24500796
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
諏訪 雅貴 東北工業大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50464392)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨格筋線維 / 老化 / SIRT1 / 運動 |
Research Abstract |
本研究課題は運動やsilent information regulator of transcription 1(SIRT1)活性化が加齢に伴う骨格筋線維数の減少を抑制しうるかについて検討することを目的としている。実験にはマウスを用いているが、マウスのライフスパンがおよそ2年であることから、動物飼育はいずれも2年程度を要する。よって本年度はデータの採取が不可能であるため、次年度以降に行われる分析のための準備としてマウスの飼育を行いながら骨格筋の分析手法およびマウスのパフォーマンステストの確立を進めた。運動に関する研究では、回転車輪付きケージでの飼育による持久的運動の実験および腓腹筋のアキレス腱切除による足底筋とヒラメ筋に対する機能的過負荷を用いた筋肥大運動の実験を行っている。また、SIRT1活性化に関する研究では、SIRT1活性化剤のレスベラトロールを混餌投与している。筋線維の分析方法は、4%パラホルムアルデヒドを含むHEPES-EGTAバッファー(pH7.0)で骨格筋を固定し、50%水酸化ナトリウム溶液で結合組織を分解することにより可能となることが分かった。マウスのパフォーマンステストはマウス用握力計による四肢筋力測定、Y字迷路による空間認知能力分析、ロータロッドによる運動学習能力の分析を行うこととし、これらの測定法について検討を行った。以上の状況から、運動やSIRT1活性化が筋線維数に及ぼす影響が次年度以降には明らかにできると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はマウスを用いた老化に関する長期間の実験であるため、期間内に研究を完成させるためには実験の大部分を初年度中に開始する必要があった。すべての実験は初年度中に開始しており、また、データ分析に関する方法論の確立も無事に終了したことから、順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画は今のところ順調に進んでおり、今後も計画通りに進めていく。本研究は長期間の実験により構成されているため初年度中のデータ採取は困難であるが、今後、サンプルの採取や筋線維数カウントなどの分析作業が順次始まるので、計画通りに遂行する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究では長期にわたり多くのマウスを飼育し、また薬物投与も続けるため、そのための備品や消耗品を多く購入する予定である。また、骨格筋サンプルの分析では生化学的手法も用いるため、そのための備品や試薬品等の購入に充てる予定である。
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