2014 Fiscal Year Annual Research Report
高等学校における性の健康教育の実施に向けた養護教諭の資質能力の向上の研究
Project/Area Number |
24500830
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
鹿間 久美子 京都女子大学, 家政学部, 教授 (40589727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐光 恵子 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (80331338)
岩崎 保之 新潟青陵大学, 看護福祉学部, 教授 (60410247)
時田 詠子 群馬医療福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (00612839)
中村 千景 帝京短期大学, 生活化学科, 講師 (80623991)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 養護教諭 / 性教育 / 推進 / 高等学校 / コーディネート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では高等学校養護教諭の性教育取り組みの実態を明らかにし、養護教諭と校内連携者の教諭との比較を行い、性教育推進の方策を検討することを目的とした。2012 年に 無記名自記式の質問紙調査法により得られた4県の養護教諭89人と保健体育科等教諭57人の回答を分析した。その結果、養護教諭は研修会参加率および書籍購入率が高く、「セクシュアリティ」に関する書籍も拠り所とし、性に関する包括的な捉え方をしていた。また、性教育を行うことで「生徒に良い変化が期待できる」と考え、現状の課題解決にとどまらず生徒の将来を見据えた性教育の必要性を認識していることが示唆された。一方、性教育のための時間確保や他者からの理解が得難い、または自身の教授法に不安を持ち集団指導に困難感を抱いていた。そこで、調査結果を基に「性教育推進における段階別確認進度表」を作成し、その活用を提案した。進度表作成の目的は、養護教諭がインフォーマルな関係性を活用しながら、性教育を段階的、組織的にコーディネーションすることである。そして、進度表の活用に向け、使い勝手や有用性について確認することを目的に予備調査を試みた。 2県の養護教諭16名を対象に、無記名自記式質問紙調査を2013年11月~12月に実施した。内容は、進度表段階について4件法で記載を求めた。(回収率100%)①課題認識と性教育必要性の意識は実施中が多く、②集団調査では実施予定なし、③学校全体組織の行動化は実施予定なしが多くを占めていた。結果、保健部会への提起は実施できるが職員会議や学校組織全体への働きかけは困難感を持っていた。ただし、保健だより活用等日常的な実施事項は行動化ができていた。進度表の活用により、養護教諭の自己チェックが可能となり「全校生徒調査」実施への気付きや「組織作り」への方策を探るために活用でき、高等学校の性教育推進に寄与することが示唆された。
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Research Products
(5 results)