2012 Fiscal Year Research-status Report
母親の育児観・育児行動からみた幼児の食と睡眠に関する縦断研究
Project/Area Number |
24500907
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
長谷川 智子 大正大学, 人間学部, 教授 (40277786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 一彦 江戸川大学, 社会学部, 教授 (20192726)
今田 純雄 広島修道大学, 人文学部, 教授 (90193672)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 幼児 / 母親 / 育児観 / 育児行動 / 食 / 睡眠 / 縦断研究 |
Research Abstract |
本研究の研究目的は,1)多様な育児情報を入手し,多様な育児環境の中で子育てをしている母親の育児観・子ども観,ならびに実際の育児行動が幼児の食と睡眠に与える影響について,横断調査をおこなうことにより因果モデルを構築すること,2)母親の育児観・子ども観の違いによる幼児期の食と睡眠のあり方の違いについて,4年間の縦断研究をおこなうことにより検討すること,3)現代の母親がもつ育児観・子ども観を考慮した上で,幼児の基本的生活習慣を向上させるための実践的な支援策を検討することである. 平成24年度は,目的1),2)の準備の年度であった.横断調査については,母親を対象として「一般的に子どもとはどのような存在か」,「子育てにおいて重視していること」,「自分の子育てに影響を与えている人・情報」などについて半構造化面接を実施した.それを踏まえて外山ら(2010)による現代の母親の育児情報の入手法に関する研究と,本研究の面接調査の分析結果に基づいて,質問項目が「旧来型伝承的育児観」と「現代型情報依存的育児観」の2因子から構成されるような質問項目を作成し,育児・子ども観尺度を作成することとした.その他,育児行動,母親自身の食(偏食,食習慣,食態度,調理行動),幼児の食行動(偏食・小食などの食の問題行動を含む),幼児の心身の健康,母子の平日・休日の起床就寝時刻(昼寝を含む),社会的属性に関する質問項目の内容及び項目数に関する最終調整をおこなった.縦断研究については,縦断調査の調査対象者とリンクするか独自に収集するか,サンプル募集の方法と計測の仕方について議論した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度中に,母親の育児観・子ども観尺度を作成するための半構造化面接を実施し,横断研究に必要な尺度に関する最終調整を行っている.また,縦断研究に用いる手法,特に睡眠と食事に関する調査に使用する測定器具と方法についての議論も実施した. 現在,web上の横断研究に用いる育児・子ども観尺度の最終分析と縦断研究の調査対象者のサンプルについての議論を継続しているが,当初の計画と照らし合わせ,次年度の横断研究と縦断研究の調査実施にむけての達成度としてはおおむね順調に進捗しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度には,1)web上において,育児・子ども観,育児行動,母親自身の食(偏食,食習慣,食態度,調理行動),幼児の食行動(偏食・小食などの食の問題行動を含む),幼児の心身の健康,母子の平日・休日の起床就寝時刻(昼寝を含む),社会的属性に関する横断調査をおこなうこと,2)縦断研究の第1期と位置づけ,i)母親への育児観・育児行動に関する面接(Skype),ii)幼児の日常の食事・食卓の測定(1週間のうち平日2日,休日1日を含む非連続の3日間において,幼児が飲食したものをすべて携帯の写真機能を使用して撮影された食事を日記形式でアップロードしてもらう),iii)日常の睡眠の測定を実施予定である. 現在議論継続中の点を明確にし,横断調査,縦断調査実施に関する具体的な最終調整をした上で,本調査をおこなうこととする.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は,1)平成24年度に作成した質問項目について幼児を対象としたweb上での横断調査を実施すること,2)縦断研究の第I期の参加者を募集し測定を行うことである. 次年度の研究費の使用については,web上での横断調査実施ならびに縦断研究の第I期の参加者に対する謝金として120万円を使用する.また,縦断研究に使用する睡眠計測器について,昨年度より準備した台数に,本年度購入分を加えることにより,準備完了となる.睡眠計測器に関しては,25万円を使用する.その他の主な使用として,研究分担者の出張費(10万)があり,残りはPC周辺機器等(合計15万)に充当する予定である.
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Research Products
(18 results)