2014 Fiscal Year Research-status Report
群馬県前橋市における局地風”空っ風”が衣服の着装行動に及ぼす影響
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24500920
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
前田 亜紀子 群馬大学, 教育学部, 准教授 (00286692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 和彦 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (00145161)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 着用率 / WCI / 内衣 / 肌着 / 吸湿発熱性素材 / 衣服内気流 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度前半期(4~9月)は、平成25年度後半期(10~3月)に実施した、群馬大学荒牧キャンパス屋上における気象観測値と群大荒牧キャンパスに通学する学生の着用率の相関結果について、学会発表(於九州大学)および群馬大学生活科学部紀要へまとめた。 そして、実際の人体の着衣状態における衣服内気流の観察実験を行い、衣服内の上昇気流の発生を確認した。さらに風にはためく衣服素材の周波数解析を行い、生地の厚さと硬さ、形状が関係することを確認した。これらの成果については学会発表(於神戸大学)を行った。 後半期は外観から着用率を観察する研究を発展させ、冬季有風寒冷環境下における内衣の着用率に関する調査を行った。風速に関わらず、秋季から冬季になるにつれて、内衣の着用率が高まり、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維が混用された肌着の着用率が高く、既往研究との比較から、現代、着用されている内衣素材が明らかとなった。 そこで、化繊を混用した吸湿発熱性素材からなる肌着の重ね着が及ぼす影響を観察するため、物性試験および着用実験を行った。15℃有風環境下において、物性試験では重ね着効果が認められるものの、着用者の主観申告からは、保温性の効果は認められなかった。 また、研究分担者とともに、衣服内への風の流入状況を捉えるため異なる衣服構成で観察を行い、身体皮膚温へ及ぼす影響について報告した(於九州大学)および実践女子大学紀要にまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有風寒冷環境下の着用率の観察から、多用されている被服類(内衣を含む)を判明し、風のたなびき方と構成するアイテム毎の衣服内気流を総合的に判断できると考えられる。こうした関連性のある実験を一つ一つ実施し、総合的な考察を行うことで本研究課題の成果をまとめることができると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年にあたる4年目となるため、これまでの成果をまとめ、学会発表ならびに学会誌論文投稿と受理をめざす。現在、環境温湿度が及ぼす日内差の実験を実施しており、夏季の快適な作業環境や着衣条件を提案に結びつけたい。また、屋外の気象観測値からWBGT評価と夏季の衣服における換気効果について併せて検討を行いたい。
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Causes of Carryover |
消耗品費へあてる予定だったが、希望スペックでは予算が足らず、来年度残額とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ保管用のUSB、ハードディスクにあてたい。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 衣服内気流と煙突効果2014
Author(s)
鳥山菜穗, 酒井絵里佳, 大久保千穂, 前田亜紀子, 山崎和彦
Organizer
日本生理人類学会
Place of Presentation
神戸大学六甲台キャンパス
Year and Date
2014-11-01 – 2014-11-02
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