2015 Fiscal Year Annual Research Report
群馬県前橋市における局地風”空っ風”が衣服の着装行動に及ぼす影響
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24500920
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
前田 亜紀子 群馬大学, 教育学部, 准教授 (00286692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 和彦 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (00145161)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 空っ風 / 空っ風の発生月 / 空っ風の発生日数 / 家庭用マスク / マスク内温湿度 / 皮膚温 / 主観申告 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画初年度(H24、2012)に実施予定であった空っ風の特徴を解析した。平成25(2013)年11月に前橋市荒牧町にある群馬大学教育学部B棟屋上に設置した気象観測装置のデータをもとに、平成26年(2014)年11月までの1年間の日報(毎時)について、空っ風の条件とされる風速9m/s以上、日最小湿度40RH%以下の抽出を行った。その結果、空っ風は9月に1日のみ観測され、1月が18日間と最多空っ風日数を観測した。2~5月は14~17日間と多発し、6月に2日間に減少後、7,8月は観測されなかった。よって、年間10ヶ月間にわたり空っ風条件に合致する観測値があり、12~5月の半年間は10日以上、空っ風の影響を受ける。発生日数最多の1月の瞬間最大風速の平均値±SDは、11.1±1.6m/s、8.2~16.8m/sの範囲で、毎時計測データから空っ風が90回/(2014年1月)観測された。この時の日最小湿度の平均値は33.2±4.8RH%であった。よって、平成24年度に前倒しで実施した、歩行および姿勢保持の観察条件として設定した、風速15.5および6.5m/sは妥当であったと言える。 平成25,26年度に実施した冬季着用率の観察において、マスクの着用率が高かったことから、異なる形状、素材からなる6種類の家庭用マスク着用時の温熱的快適性について、女性被験者10名の観察を行った。マスク内温湿度1点、皮膚温6点、主観申告(温冷感、蒸れ感、息苦しさ)の他、通気性および保温性試験を行った。マスク内湿度の増加は、不快感、蒸れ感を増加させるが、空っ風の発生日数が多くなる冬季から春季にかけては、マスク本来の役割である、花粉の侵入やウイルス飛沫の防止、喉の保湿などが優先され、着用率が高くなったものと推察する。本実験結果から、顔面とのフィット性が高く、通気性の良いプリーツ型不織布マスクの性能が長じていた。
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Research Products
(5 results)