2014 Fiscal Year Annual Research Report
ゴマリグナンセサミノールの新規高純度調製法の確立と脂質代謝改善効果の機序解明
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24500980
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
西園 祥子 崇城大学, 生物生命学部, 准教授 (40336970)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ゴマリグナン / セサミノール / 抗酸化活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゴマは、必須脂肪酸であるリノール酸を多く含み、さらにリグナン類であるセサミン、セサミノール、セサモール、セサモリノール、セサモリンを含むことが知られている。また、セサミノールモノ、ジおよびトリグルコシドなどのリグナン前駆体も含んでいる。これらの化合物は、一般的に強い抗酸化作用を示し、さらにセサミンについては、アルコール代謝促進作用、抗ガン、抗高血圧作用や脂質代謝改善作用などの多様な生理機能を発揮することが報告されている。とくに、セサミンはサプリメント等が広く市販・利用されている。一方、リグナンのうち、セサミノールは、その構造が多様な性活性を発揮するセサミンに水酸基が付加された非常に類似の構造であることから、セサミンと同様あるいは水溶性が高く、消化・吸収されやすい可能性が推察され、セサミンの生理活性を上回る可能性が期待されている。しかしながら、セサミノールは、アグリコンとしてはゴマ中に微量しか存在しないために、単離が困難であり、十分には研究が行われていない。 先の研究において、我々はゴマ搾油粕を発酵させることにより、セサミノールアグリコンの大量製造法を確立した。本研究では、セサミノールアグリコンをさらに高純度に調製するための抽出方法を検討した。HPLCによる分析では、リグナン類としてセサミノールアグリコンのみを検出した。ついで脂質代謝調節作用の機序の一つとして、リパーゼ阻害活性ならびに抗酸化活性を測定した。サンプルあたり(ug TE/mmol)の抗酸化活性は、セサミノールアグリコン<セサミノール配糖体<セサミン、セサモリンおよびセサミノール配糖体を含む混合サンプルであった。さらに、リパーゼ阻害活性を測定したところ、非常に興味深い結果が得られた。これらの結果は、特許出願予定である。
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Research Products
(1 results)