2013 Fiscal Year Research-status Report
山陰の豊かな自然を活かした小中学校の理科野外学習プログラム「青空寺子屋」の開発
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24501057
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
松本 一郎 島根大学, 教育学部, 教授 (30335541)
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Keywords | 野外学習 / 小学校理科単元「流水のはたらき」 / 小学校理科単元「土地のつくりと変化」 / 中学校理科単元「変動する大地」 / 学習支援 / 岩石や堆積物の簡易分析 / フィールド / 地学 |
Research Abstract |
本研究は、小中学校への学習支援の一貫として、野外学習のプログラム開発を「青空寺子屋」と称し、理科の新しい学習スタイルの確立を目的として行った。具体的には、小中学校の理科単元のうち地学分野において、地域の河川や地層・岩石を学ぶ上での教材化ともに実践授業を行った。 平成25年度は、これまでの教育実績をもとに、斐伊川を用いた河川での野外学習教材「青空寺子屋」を検証し、公立小学校に 対して9回の野外学習主を実施することができた。その学習内容の内訳は、小学校では5年生理科単元「流れる水のはたらき」で3回 、6年理科単元「大地のつくり」で野外学習で6回行った。平成25年度は斐伊川(島根県東部)を教材化し実践した。また、江の川(島根県中部)、高津川(島根県西 部)、日野川(鳥取県西部)について授業実践のための模擬授業を実施した。土地のつくりの学習では、平成25年度は、島根半島(島根県東部)、および隠岐の島を教材化し授業実践および模擬授業を実施することができた。なお、授業実践は行っていないものの三瓶山(島根県中部)、大山(鳥取県西部)については事前調査を継続して行った。中学校の野外授業の実施については検討を重ねているが、生徒数の問題、移動手段の問題等があり、平成26年度に向けた継続した課題となった。 なお、野外にて迅速・簡便に化学分析のできる携帯型の蛍光X線分析装置は、研究の中心的な教材として位置づけるが、25年度では分析の精度や調整、野外での学習場面での活用の場面設定ができた。平成26年度は、いよいよ学習活用について実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、小学校や中学校の理科授業において、その実施が地域的、時間的、費用的、教師の力量的に比較的難しいとされる野外学習に対する学習支援を目的に多数の学校と関わることが重要であり、本年度は2年次としてほぼ予定どおり実践実行する事ができた。平成25年度 は8回におよぶ野外学習を実施することができ、当初予定の地域の河川や地層・岩石を学ぶ上での教材化を行う事ができるとともに実践授業を行う事ができた。地域的に、当初目標の地域への関わりが、やや遅れている地域(島根県の西部地域)もあるが、 プログラムの開発的にはその内容面、教材の質的な部分(完成度)において、目標よりも進んで実行できている。以上のような進行を勘案して、おおむね順調であると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、研究期間最終年度であり、それ以降は、本研究で実践授業を行った学校に対して同単元・同内容で継続して野外学習を行うことをめざし、プロ グラム・教材の完成度を向上させる。 その事により、新たな学校への情報提供を行うとともに学習連携する新たな学校先の確保を目指す。なお、学習支援を行う学校のうち新たな学校を小学校2校、中学校1校程度増やし、 プログラムの検証と学習支援のネットワー クを拡大させるための方策を構築する。具体的には教員同士の勉強会や研究会(青空寺子屋研究会)を有効に活用し様々な教科・単元の野外学習への水平展開をはかりたい。つまり、学習支援 を行った学校の実践報告を通して野外学習の方法、効果、問題点など を報告、議論できる場を継続的に提供するとともに現場教員の声をプロ グラムに反映させる。また、それらの活動により、地域の小中学校周辺の河川、地層、岩石についての化学的な多様性を中心に、様々な単元の中での野外学習の効果や意義を位置づけるとともに、本プログラムの検証を行う。
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Research Products
(8 results)