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2012 Fiscal Year Research-status Report

地域の自然環境理解に基づく大気・熱環境学習プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 24501061
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

飯野 直子  熊本大学, 教育学部, 准教授 (80284909)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords環境教育 / 大気環境 / 熱環境 / 測定 / 観測 / アーカイブ / 教材開発
Research Abstract

地域の大気・熱環境を対象として,学校現場で子どもたちや教諭が実際に地域の自然環境の定点観測や調査を行い,その結果および気象・大気などに関する外部機関のデータをもとに,理科学習を活用して取り組むエネルギー環境学習パッケージを開発することを最終目的として,今年度については以下の研究成果が得られた.
大気中二酸化炭素濃度の連続測定および可搬測定を行うために使用可能な簡易型の二酸化炭素濃度測定機器の選定を行った.選定した機器を用いて連続測定を行い,データアーカイブを開始した.簡易型の測定器による測定でも二酸化炭素濃度の日変化が明瞭に捉えられることを確認した.また,移動測定を行い,学校現場における環境学習に適した測定ポイントを検討した.
環境放射線に関する教材・学習プログラム開発のための基礎研究として,熊本県内各地においてγ線の線量率を測定してマップを作成し,空間線量率と地質との関連性を検討した.また,児童・生徒による測定を行う際は多数の測定器が必要となることから,安価な放射線測定器を用いた測定を複数機種について実施し,学校現場での使用に適した機種を選定して,その機種を用いた児童・生徒実験・測定方法を検討した.
越境大気汚染に関する教材開発のための基礎研究として,秋に発生した黄砂現象を解析した.春に黄砂が飛来することは広く知られているが,春以外の季節でも黄砂が飛来することを示す実例として意味がある.衛星データを用いて黄砂を可視化した時系列画像および動画から黄砂の発生・輸送過程を明らかにした.教材化のために解析結果や関連データ・資料等のデータベースを作成した.
小・中学校の教員研修会において大気・熱環境に関する教材や二酸化炭素測定器,放射線測定器の使い方などを紹介した.越境大気汚染に関する教材を用いて中学校で授業実践を行い,生徒アンケートや教諭の意見を参考にして教材の改良を行った.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度の研究計画にしたがって研究を実施し,研究実績の概要欄に記載した成果が得られた.また,記載事項以外についても情報収集や予備的な検討が進んでいる.

Strategy for Future Research Activity

大気・熱環境に関する基礎研究・データ収集および教材化を継続して実施する.理科学習との関連を検討しながら,エネルギー環境学習パッケージを作成する.
学校現場における大気中二酸化炭素濃度や環境放射線測定に適した機器の調査を継続するとともに,平成24年度の成果をもとに教材化を行う.
開発した教材や観測システム,実験・測定方法等を教員研修会等で紹介したり試用してもらったりして,現場教員の声を取り入れた改良を行う.また,学校現場への機材貸し出しの準備を整える.
本研究によって収集したデータ(素材)や作成した教材などを提供するためのデータベースおよびホームページを作成する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

調査のための出張を3月に予定していたが,日程の都合がつかなくなったため,次年度使用額が生じた.次年度予算とあわせて調査のための出張旅費として使用する.
物品費としては,平成25年度も学校現場における使用により適した測定機器を選定するための検討を継続するために,環境データ測定機器を購入する予定である.また,現在設置・展開中の測定システム,観測網を維持管理・発展するための消耗品等を購入予定である.また,教材開発のための基礎研究のためのデータや書籍の購入も予定している.
旅費としては,現在展開中の観測網の維持管理・発展のため,調査・情報収集,成果発表のための旅費を支出予定である.
また,地域の環境データ収集の協力者や情報提供者への人件費・謝金,送料や地域の環境データの収集などでその他の費用を支出予定である.

  • Research Products

    (5 results)

All 2013 2012 Other

All Journal Article (2 results) Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 地域と連携した理科授業実践(第5報)2013

    • Author(s)
      飯野直子・島田秀昭・田中 均・三宅由洋・内田暁雄・西村幸太・渡瀬洋平・三宅 安・増永眞一郎・佐藤洋一
    • Journal Title

      熊本大学教育実践研究

      Volume: 第30号 Pages: 85-91

  • [Journal Article] 2010年春季と秋季の黄砂現象2012

    • Author(s)
      飯野直子・後藤将太・中村恭浩・金柿主税
    • Journal Title

      熊本大学教育学部紀要 自然科学

      Volume: 第61号 Pages: 39-46

  • [Presentation] 衛星データを用いた熊本の熱環境学習教材2012

    • Author(s)
      飯野直子・山中美季
    • Organizer
      日本科学教育学会第36回年会
    • Place of Presentation
      東京理科大学神楽坂校舎(東京都)
    • Year and Date
      20120827-20120829
  • [Presentation] 市販の測定器による大気中二酸化炭素濃度および自然放射線量の測定

    • Author(s)
      飯野直子・馬場美由紀・大石弘務
    • Organizer
      第13回大気環境学会九州支部研究発表会
    • Place of Presentation
      アクロス福岡(福岡市)
  • [Remarks] 気象衛星データにみる黄砂現象

    • URL

      http://es.educ.kumamoto-u.ac.jp/taiki/kosa/

URL: 

Published: 2014-07-24  

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