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2012 Fiscal Year Research-status Report

文脈に基づいたアプローチによる粒子の量概念の育成プログラムの開発と評価

Research Project

Project/Area Number 24501113
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionGifu Shotoku Gakuen University

Principal Investigator

寺田 光宏  岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (40514641)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉岡 亮衛  国立教育政策研究所, その他部局等, 研究員 (40200951)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords化学教育
Research Abstract

最新の文脈に基づくアプローチによる化学(独国Chemie im Kontext)の開発過程・手法を以下のように明らかにした。
Chemie im Kontextプロジェクトで開発された代表的な教科書を2冊を翻訳し,本プロジェクトの最終報告書などを詳細に分析した。その上に,本プロジェクトの中心となっているキール大学付設IPNを訪問し,開発の中心者であるパーヒマン主席教授と実践責任者であるステイン研究員と面会し文献調査の裏付けと確認をした。さらに,本プロジェクトの実践現場であるギムナジウムの授業を参観した。
その結果,本プロジェクトが英国ソルターズプロジェクトの影響を強く受けてはいるが,独国独自で理論的な背景やスタンダードやコンピテンシーなどとの関連,中等前期および後期の教科書の開発,これに沿う教師教育方法の開発などがされ総合的な教育改革のプロジェクトとなっていることが明らかになった。また,独国における本プロジェクトは終了し,この成果を活かしNAVIといわれる総合理科的な教科の開発やsetとよばれる現職教員研修システムなどさらなる改革に進んでいることも明らかになった。
上記のことから,日本との文脈的な違いなどはあまり感じられず日本でもほとんど問題なく活用できる感触を得た。また,本研究の最終目的である粒子の量概念については,独国でも同様な課題を持っており,現時点では解決しておらず,著者らと共同研究をしたいとの申し出を受けた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の目的である,次の2点を実施し,最新の文脈に基づくアプローチによる化学(ドイツChemie im Kontext)の開発過程・手法を以下のように明らかにした。
(1)Chemie im Kontextプロジェクトで開発された代表的な教科書を2冊を翻訳し本プロジェクトの最終報告書などを詳細に分析した。
(2)本プロジェクトの中心となっているキール大学付設IPNを訪問し,開発の中心者であるパーヒマン主席教授と実践責任者であるステイン研究員と面会し文献調査の裏付けと確認をした。さらに,本プロジェクトの実践現場であるギムナジウムの授業を参観した。
ただ,本研究の最終目的である粒子の量概念の指導方法については,独国でも同様な課題を持っており,現時点では解決しておらず,独国での手法を参考にし,新たに開発する必要が明らかになった。

Strategy for Future Research Activity

(1)粒子の量概念育成プログラム開発:開発するプログラムは,粒子の量概念と関係の深い中学校2年(化学反応)・3年(中和反応等の量的関係),高校1年(物質量,化学量論)の3種類で,それぞれの系統性と文脈を考慮して,次の3点を1)生徒用テキスト2) 指導者用資料 3) 実験を開発する。1)生徒用テキストは,Chikの中学校レベル用を参考にし,文脈に基づいた物語性のある部分とその理論的な部分とに分けて作成する。実社会・実生活のリアリティを出すためにカラーで印刷し,A3用紙を中綴じにして12~20ページ程度の冊子として,個人に配布できるようにする。また,検定教科書との関係を明らかにし分かりやすくする工夫を行う。2)指導者用資料は,生徒用テキスト製作の協力を得た現場教員と開発に関わらなかった教員も扱えるように,指導案と共に,指導上の留意点や参考資料を載せる。3)実験はChikを参考にして,検定教科書等の既存の実験に加えて系統性を加味しながら,実社会・実生活に関係する実験を開発し加える。
(2)評価問題開発:学習課題の理解度である認知面,および学習意欲,学習する意味理解等の情意面の評価問題を作成する。特に,情意面は日本の生徒が低い評価だったPISA2006の科学に対する態度を参考にする。また,一部,研究協力者が可能な所から試行し評価し,その結果を反映し,より完成度を高める。
(3)成果学会発表:ここまでの結果を日本科学教育学会年会,日本理科教育学会等で発表し,教材の内容や形式等について評価を受ける。ここでの指摘されたことを参考にし,改善を図る。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

(1)テキスト開発と実践
上記の内容を遂行するために,本論に適した実験教材を開発する費用とする。また,開発したテキストを授業実践に使うためにテキスト作成費用とする。
(2)キール大学付設IPNパーヒマン主席教授らとの共同研究
昨年度の約束により,キール大学付設IPNを訪問し,開発の中心者であるパーヒマン主席教授らと作成したテキストを意見交換する。また,実践現場をなるべく多く参観し,また,setの現場を参観する。

Research Products

(1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 実社会・実生活と理科授業をつなぐ教科書における文脈の選択と形態-日本における「科学と人間生活」とドイツにおける"Chemie im Kontext"の比較を通して-2012

    • Author(s)
      寺田光宏
    • Organizer
      日本科学教育学会
    • Place of Presentation
      東京理科大学
    • Year and Date
      20120827-20120829

URL: 

Published: 2014-07-24  

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