• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

中学校技術での制御分野の教材開発

Research Project

Project/Area Number 24501127
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

古田 貴久  群馬大学, 教育学部, 准教授 (60261822)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2016-03-31
Keywords中学校・技術 / 計測と制御 / カリキュラム・教授法開発 / 教材開発 / プログラミング
Research Abstract

本年度は、中学校の技術の授業中に生徒たちが、計測と制御の単元において、パソコンにつないで使用するプリント基板の設計と製造を行い、プラレールに搭載することで、赤外線リモコンから列車の進行や停止を制御できるアタッチメントを取り付けた教材の開発を行い、それを用いた実践授業を行った。プリント基板は、Creative Commonsで回路図やファームウェアが公開されているGainerの回路を元に、赤外線LEDの発光モジュールと光センサを追加した回路を設計して、専門の業者に製造を委託した。この基板(以下、コントローラと呼ぶ)を、生徒が、マイクロソフト社のエクセルからVBA(Visual Basic Applications)上で簡単なプログラムを書くために必要な関数をライブラリ化して用意した。そして、中学校の学習指導要領および教科書等を参考にしながら、全5時間の授業計画案とそれに対応した学習プリントを作成した。
実際に中学校で授業を行った結果、授業計画およびコントローラに以下のような問題点があることがわかった。まず、授業は、当初に計画した3時間ではまったく不足であった。3時間としたのは、中学校現場で「技術」の授業時間数が少ないことに配慮したのであるが、生徒がVBAでプログラムを書くための基本事項に慣れることに予想以上に時間を要した。また、学習プリントの内容が生徒にわかりづらかったため、生徒の学習補助として効果が薄かったことにある。コントローラの問題点は、動作テストを大学の実験室で行っていたため、中学校の教室では使用環境が異なるため、期待通りに動作しないことが多々あったことである。そのため、本年度は、最低限の教育効果を担保しつつ、教材、授業計画、および学習プリントの問題点の確認と修正をもっぱらとした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の研究目的は、中学校・技術における「計測と制御」領域の教材およびカリキュラムの開発であるが、教材のプリント基板を設計、製造し、プラレールと組み合わせた教材として中学校で実践を行ったことは、計画通りの進展状況である。しかしながら、作成した指導計画が、そのままで中学校の実態には適さなかったこと、生徒に配布する補助資料類を生徒がそのままでは理解が困難な者がいたこと、また、製造したプリント基板は、基本的は支障なく動作したものの、中学校の教室で多くの生徒が同時に使うためには、一部、設計変更が必要であったことなどの反省点は、翌年度以降に向けて改良していかなくてはならない。以上から、計画よりも遅れているわけではないが、当初の計画以上に進展しているわけでもないので、「おおむね順調に進展している」と自己評価する。

Strategy for Future Research Activity

今後は、まず、生徒が使用するコントローラ基板の設計変更を行い、中学校の教室で、多数の生徒が同時に使用しても、支障が起きないよう、設計レベルで対策を講じる予定である。具体的には、光センサを、これまでの赤外線を感知するフォトリフレクタではなく、可視光線の強弱に反応するフォトトランジスタに置き換えた回路に設計する。この対策が有効であることは、すでに、試作品で確認した。また、コントローラ基板が起動されたときの初期化シーケンスを変更して、起動時の誤動作を防止する。これは、コントローラのファームウェアの変更で対処できる事項である。
学習指導計画については、昨年度の授業実践の記録および、中学校で指導を行った教諭の意見を元に、7時間の指導計画とする。それに合わせて学習プリントや補助資料の作成を行う。また、昨年度、あまり検討する時間が取れなかった学習評価について、今後は、できるだけ簡便に、しかしながら、正確に、理解度・達成度を測定することができる評価項目を作成し、実用に供することを予定している。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は、前年度の明らかになった、コントローラ基板の問題点を改修した基板を作り直す費用を見込んでいる。さらに、昨年度は、各班3人で授業を実施したが、生徒の役割分担が適当にならなかった(することがなくなり、何もしないで横から見ているだけの生徒がいた)。次年度は、各班2人にするため、教材の数を買い増すことにも研究費を使用する。また、次年度も昨年度と同じ中学校で研究授業を実施するが、そのための旅費が必要である。以上が、主な研究費の使途の計画である。
なお、24年度の研究費を計画的に使用した結果、4,812円の残額が生じたが、25年度の研究費と合わせて執行する予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi