2012 Fiscal Year Research-status Report
デジタル教材におけるエージェント型学習支援に関する研究
Project/Area Number |
24501142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岩根 典之 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (60264933)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | デジタル教材 / インタフェースエージェント / クイズ生成 |
Research Abstract |
(1)教材知識から書込みの内容と意図を抽出する機能,(2)教材知識と書込み(内容と意図)から学習ノートを作成支援する機能,(3)教材知識と学習ノートからクイズを生成する機能を有するデジタル教材への書込みが可能なエージェント型学習支援システムを開発して当該機能が主体的学習を促進するか検証するため,本年度は実験システムの開発プラットフォームの整備,データの収集整理を行った.具体的には次年度に向けて以下を実施した.上期は,システムの開発環境整備,基本データ(書込みサンプル)の収集と整理,システム機能の概要設計を行った.開発コンピュータへのソフトウェアの設定やテスト用の実機の購入など開発環境を整備する.学習者のインタフェースの構成,基本データを基に抽出した意図やテキストデータの項目を絞り込みながら知識表現モデルやクイズのパタン,システム構成などの概要を設計した.下期は,概要設計に基づいたシステム機能の詳細化,特に教材知識から書込みの内容と意図を抽出する機能,および教材知識と書込み(内容と意図)から学習ノートやクイズを作成支援する機能を検討した.また,書込みのためのインタフェースエージェントを実装するためのタブレットPCを導入してアプリケーションの開発環境の準備を進め実装法を検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)教材知識から書込みの内容と意図を抽出する機能,(2)教材知識と書込み(内容と意図)から学習ノートを作成支援する機能,(3)教材知識と学習ノートからクイズを生成する機能,を有するデジタル教材への書込みが可能なエージェント型学習支援システムの開発において,各機能の基本設計はおおむね順調に進んだ.一方,インタフェースエージェントを実装するための機材として予定していたタブレット端末の発売がずれたため当初の実施計画に対してプロトタイプの開発作業が遅れた.
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Strategy for Future Research Activity |
遅れを取り戻すとともに基本データを増強する.プロトタイプシステムの開発を急ぐとともに各機能の不具合などないか詳細に検証する.特に,教材のメタ知識を用いて学習者の書き込み意図が抽出できること,書込み意図からデジタル教材における当該個所を特定できること,書込みと抽出された意図からデジタル教材における当該個所を特定できること,時系列情報も含めて上記当該個所をテキストデータとして出力できること,これらテキストデータから異なるパタンのクイズが生成できることなどを確認する.予定通りなら,処理アルゴリズムのチューニングや次年度に向けた実験計画の策定,改善項目の洗い出しやその見直しなどを行う.開発したシステムを用いて予備実験を行いながら最終年度のシステム評価に向けてシステムの改良を行い,一連の学習プロセスが実施できるようにそれぞれの機能とそれら3つ機能相互の連携を調整していく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基本的には当初予定通りの予算配分で使用する.ただし,前年度の繰越金については,物品費分は開発環境を強化するためサーバの補強等に用いる.旅費分は主に海外旅費における円安分の補充,および国内調査旅費の追加に用いる.これにともない,その他の費用の繰り越し分は,国内外会議の参加費の増加分に用いる.
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Research Products
(7 results)