2013 Fiscal Year Research-status Report
TCP/IPアプリケーションプロトコルの可視化システム
Project/Area Number |
24501150
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
荒井 正之 帝京大学, 理工学部, 教授 (70212602)
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Keywords | TCP/IP / アプリケーションプロトコ ル / 可視化 / 学習支援システム |
Research Abstract |
TCP/IPにおけるアプリケーションプロトコルの学習を目的とした可視化システムを開発する.そのために主に次の課題に取り組む.(1)学習者が使用するコンピュータが送受信した実際のデータを用いるなど,アプリケーションプロトコルの理論に対して,実感を伴う学習が可能な方法の検討.(2)TCP/IPには多くのアプリケーションプロトコルが存在する.また,新しいアプリケーションプロトコルの開発,バージョンアップ等も比較的頻繁にあることから,それらに柔軟に対応する枠組みの開発.(3)アプリケーションプロトコルに用いられるデータには,リクエスト/レスポンス情報,付加情報,添付ファイル等がある.これらの目的や手順などを分かりやすく可視化する方法. インターネットの普及に伴い,情報の専門教育においてTCP/IPプロトコルの教育が極めて重要になってきた.今までのTCP/IPの学習では,決まった通信パターンしか学習できない,実感がわかないなどの理由で,抽象的性格の強いTCP/IPプロトコルの概念を学習することが難しかった.例えば,HTTPの学習においては,WebブラウザにWebページが表示されるまでに,クライアントからGET,PUTなどのリクエストがあり,それに対してサーバがステータスコードをレスポンスすること,リクエストとレスポンスには,WebブラウザやWebサーバの種類等の付加情報があること,さらにHTML,画像,音声などが添付ファイルとして送受信されることなどを,学習者は実感することは難しい.このような問題点を解決するために,アプリケーションプロトコルの可視化システムの開発を目指している. 昨年度は,主に(1)システムの要求仕様の検討,(2)ユーザインターフェースの検討,(3)アプリケーションプロトコル定義データの検討,(4)パケットキャプチャリング方法の検討を行った.今年度は,主にシステムの実装を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は次の手順でシステムの実装を行った. (1)ローカルコンピュータからのリクエストとリモートコンピュータからのレスポンスのシーケンス,リクエストとメッセージの説明の表示部の実装 (2)選択された行(リクエストまたはレスポンス)の説明の表示 (3)選択されたリクエストまたはレスポンスに付加情報がある場合は,付加情報の詳細を表示 (4)送受信したファイルのプレビュー機能の実装 アプリケーションプロトコル定義データの実装については,http, ftp, pop, smtp など代表的なアプリケーションプロトコルなどにとどまっており,他のアプリケーションプロトコルについてはこれからである.また,アプリケーションデータがバイナリデータである場合の処理の実装に時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
アプリケーションデータがバイナリであるプロトコルの処理方法の検討が必要である.さらに,このツールで表示可能なアプリケーションプロトコルの適用範囲をどこまでとするかの検討が必要である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ワークステーションを購入する予定であったが,手続きが遅れて購入できなかった.また,旅費については,大学で支給されている出張旅費で賄うことができたため,次年度使用額が生じた. 申請者と申請者の研究室に在籍する卒業研究生および大学院生で,本研究を進めている.複数の研究者が同時並行作業を行うために,ワークステーションが複数台必要となる.提案システムは,サーバクライアント型のアプリケーションプロトコルにも対応しなければ ならないので,ワークステーションは,クライアントだけではなく,サーバとしても使用する予定である.そのためにハイスペックなコンピュータを購入する.研究成果を国内外の学会で発表することにより,同様な研究を進めている研究者からの意見をもらい,システムに反映させたい.国内出張は,情報処理学会関連の研究会・全国大会,計2回,海外出張は,IEEE関連の国際会議への出張を予定している.
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Research Products
(6 results)