2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24501205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
長坂 保美 日本工業大学, 工学部, 教授 (70316701)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 授業 / 3次元CAD教育システム |
Research Abstract |
本研究は,本研究室で開発した3次元CAD教育システム(モデリング技法を学習する実習教材)に,3次元CADを学問として捉えた講義教材を組み込み,Web上で教育機関の誰もが有効に活用できる3次元CAD教育の新たな授業体制を確立することを目的とする.3次元CAD教育システムは,動画マニュアルによる“講義”,学生の能力に適した課題による“演習”,自動的採点による“評価”,これらの学習履歴による“指導”から構成され,後者の“指導”以外は全てシステム側が授業を担当する.それ故,本教育システムは多人数,しかも経験者から初心者に至る幅広い学生を対象に,教員1名で授業を担当できるという特徴を有している.本研究は,本教育システム(動画マニュアルによる“講義”など)をWeb上で実現し,3次元CADを誰もが学習できる環境を提供することで,3次元CADの指導者不足という課題を抱える教育機関の一助になると考えている. 今年度は,3次元CADの基本操作を効率よく学習するため,頻繁に使用される3次元CADの基本操作を調査し,その調査結果をもとに,3次元CAD教育システムでの“演習”を見直し,その演習課題を再構築した.また,再構築した演習課題を学生のモデリング能力に応じて提示する機能(演習課題選定機能)を開発し,本教育システムの“演習”に新たに組み込んだ.そして,実際の授業で運用し,その学習効果についてまとめ,学会発表や論文(査読中)で報告した.一方,次年度以降の開発で3次元CAD教育システムのWeb化を予定しており,公開可能な動画マニュアル(3次元CADシステム販売元の承諾なども含)を検討し,Web専用パソコンを購入して本格的な開発の準備に入った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究実施計画は下記(1)~(4)を予定し,これに沿った研究開発を実施したので,上記達成度と判断した. (1)実習教材の見直し:3次元CADの基本操作を効率的に学習するため,3次元 CAD教育システムの“演習”(演習課題)の見直しを実施した.具体的には,歯車などの機械要素部品24点のモデルを作成し,そこで使用する3次元CADの基本操作(コマンド)をフィーチャー作業とスケッチ作業に分け,使用頻度の高い基本操作を選定し,その基本操作を用いてモデリングする演習課題を作成した.その際,一つの演習課題に対し,3段階レベル(難・普通・易)のモデリング能力に対応した演習課題を作成した. (2)学生の能力に適した演習課題の提示:3次元 CAD教育システムの“評価”(採点結果)で,次に提示する演習課題を決定する機能(演習課題選定機能)を開発した.その際,上記(1)の3段階レベルの演習課題を提示し,経験者から初心者に至る幅広い学生のモデリング能力に対応した“演習”を実現した. (3)実用化とその研究成果の公示:上記の演習課題選定機能を組み込んだ3次元CAD教育システムを本学授業で実用化し,その研究成果(3次元CADの基本操作を効率的に学習できているか否か)を検討し,その研究成果を学会で発表,あるいは論文(査読中)で報告した. (4)ホームページ開設の準備:3次元CAD教育システムの一部をホームページ上に公開(Web化)するため,専用パソコンの購入など,その準備を実施した.また,3次元CAD教育システムのWeb化に対し,公開可能な動画マニュアルについて一部の販売元の承諾などの確認を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度以降は,ホームページの開設を中心に,教育機関で導入実績の多いPro/ENGINEERを3次元CAD教育システムに組み込む.さらに,3次元CADを自由に操る(カスタマイズ技法を組み込んだ)ことのできる実践的教材として開発を実施する.なお,ホームページの開設については,特にウィルス対策,あるいは公開する内容が課題となる.また,授業等で使用する場合,個人情報に関係する部分が多いのでコードの暗号化などの技術開発が必要となる.そのため,下記開発の一部は外部にシステム開発を委託し,公開できる部分に関しては順次公開していく.計画の詳細は以下のとおりである. (1)各種3次元CADシステムへの対応:Pro/ENGINEERを購入し,その操作手順および特徴を把握し,3次元CAD教育システムに組み込む.その第一段階として,“講義”に必要な基本操作の動画マニュアルを作成する. (2)3次元CAD教育システム(講義教材)の作成:研究代表者も共著で執筆した3次元 CAD実践活用法(日本設計工学会編,コロナ社)を基本に,CAD誕生の歴史的背景からものづくり(CAM)との連携,さらにはカスタマイズ技法の開発事例などを解説した実践的な講義教材の開発を行う. (3)ホームページの開設:3次元CAD教育システムが閲覧(あるいはダウンロード)できるユーザ認証機能等の開発を行う.本開発に関しては,ウィルス対策などの機能(専門的ノウハウ)も必要となるため,その一部の開発を外部に依頼する. (4)上記研究開発成果の公示:上記ホームページの閲覧等について,学会あるいは本学主催の3D-CADプロダクトデザインコンテストなどでの公表(教育機関での実用化),さらには投稿論文として発表する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
3次元CAD教育システムを教育機関で幅広く使用してもらうため,代表者等が教育機関で使用する3次元CADシステムを調査した結果,本学施設所有の3次元CADシステムのSolidWorks,CATIAのほか,教育機関ではPro/ENGINEERの存在を無視することができない.そこで,次年度(平成25年度)はPro/ENGINEERを導入し,開発済みのSolidWorksやCATIAと同様な3次元CAD教育システムを開発する.また,ホームページを開設するため,その一部を外部に依頼する.さらに,これらの研究成果を学会発表や投稿論文等で発表する予定である. 次年度(平成25年度)は,物品費で3次元CADシステム(ソフトウェア)のPro/ENGINEER(一式)を導入する.また,ホームページを開設するため,ウィルス対策などの専門的ノウハウを必要となるので,開発の一部を外部に委託する.さらに,現在論文投稿中(査読中)の投稿費,あるいは口頭発表等の交通費等で使用する.
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Research Products
(4 results)