2014 Fiscal Year Annual Research Report
大学授業の改善‐学生による授業コンサルティングの導入と訓練プログラムの開発‐
Project/Area Number |
24501210
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
井上 史子 帝京大学, 高等教育開発センター, 教授 (80589945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土持 ゲーリー・法一 帝京大学, 高等教育開発センター, 教授 (00422064)
沖 裕貴 立命館大学, 教育開発推進機構, 教授 (50290226)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 授業改善 / 組織的FD / 学生参画 / student engagement / 訓練プログラム / 正課外学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
①研究の最終年度にあたり、これまでの取組成果について幅広い評価を得るべく、国内外の学会にて報告を行った(ICED(International Consortium for Educational Development)2014年度大会に参加しユタバレー大学・ブリガムヤング大学と共同発表、HETL2015(The International Higher Education Teaching and Learning Association)に参加しユタバレー大学・ブリガムヤング大学と共同発表、第21回大学教育研究フォーラム(京都大学)にて個人研究発表2件)。国内発表においては、学生がより能動的に授業改善(FD)に関わるための効果的な方策として本取組に多くの関心が寄せられた。また海外発表では、アメリカと日本の大学が協働して開発する学生参画型FDプログラムとして、連携のあり方や学生の成長についての意見交換を通して多くの示唆を得ることができた。さらに、本プログラムを大学が主催する「正課外学習プログラム」として捉え、これに参加することにより学生はどのような学びや達成感を得ているかについて、卒業生も含めたプログラム参加学生にインタビュー調査を行った。結果より、プログラムへの参入と継続が多様な動機に支えられつつも、高等教育改革で目指される「学生の主体的参加(student engagement)」を意識づける機会として本プログラムが機能していることがわかった。 ②本研究の成果として、まず学習者中心の授業に対する教職員の意識改革に貢献したことが挙げられる。専門的な訓練を受けた学生による助言や提案は教員からも高い評価を得ており、FD活動をより推進する原動力ともなった。次に、プログラムに参加する学生にとっては、大学で学ぶ意義を考える貴重な機会となったことが挙げられる。訓練や教員とのコンサルティングは、学生に正課外での幅広い学びと大学教育に関与できる場を提供するとともに、同じ志をもつ学生同士が切磋琢磨し合う経験(learning community)に繋がることがわかった。
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