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2013 Fiscal Year Research-status Report

ラーニングデザインよるICTを活用した授業デザインの記述と一般化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24501211
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

高井 久美子  帝京大学, 理工学部, 助教 (00527682)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡辺 博芳  帝京大学, 理工学部, 教授 (40240519)
Keywords教育工学 / 学習環境 / ラーニングデザイン
Research Abstract

本研究では,ICTを活用した効果的な授業のデザインを一般化して多くの教育分野で利用可能な状態にすることを目的としている.今年度はラーニングデザインを記述してその方法やツールを評価することと,授業の実践例をサーベイする計画であった.
ラーニングデザインの記述にあたって,既存のツールについて調査した.国内では,授業ごとの学習シーケンスを直感的に作成し,共有することができる学習デザインツールの報告があるが,研究段階であり安定して利用に供されているものではない.そこで,昨年度に引き続き,統一モデリング言語(UML)を用いて授業実践を記述するとともに,LAMS( Learning Activity Management System ) を用いてラーニングデザインの記述を試みた.LAMSは協調学習の活動の流れをオンライン上でデザイン,管理するためのツールであり,これを使って実際に協調学習活動を実施することもできる.まず,授業1回分の学習モジュールのうち,短時間のグループディスカッションについて記述した.次に授業1回分の学習モジュールを記述し,昨年度の成果であったモデルケースの記述と比較したところ,協調学習のほかに講義や個別学習を含めた形での学習活動の記述をすることや,学習活動以外の,学習目標や学習内容,授業計画といったシラバスを構成する要素について適切に記述することは難しいことがわかった.LAMSを用いた記述について,昨年度の成果に基づき比較を行うことができた点で今年度の成果は意義があるといえる.
授業の実践例について,協調学習を取り入れた授業について事例をサーベイし,ラーニングデザインの記述の準備をした.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度は,デザインの記述方法の検討と事例の収集の2点について進める予定であった.
デザインの記述方法として,ラーニングデザインを記述するツールLAMSを用いて記述を試みた.LAMSの記述のための環境として,サーバを導入して環境を構築し,ラーニングデザインを記述した.昨年度に統一モデリング言語(UML)を用いてデザインを記述した,協調学習と個別学習を組み合わせた授業における学習活動について両者の記述を比較することができた.構築したLAMSの使用方法の調査がまだ不十分であるためツールの評価としては充分とは言えない点が,やや遅れているとした理由である.
授業の実践事例の収集として,協調学習を取り入れた授業について事例をサーベイした.eラーニングと対面型の授業を組み合わせた授業や,ICTを効果的に活用した授業についてサーベイを行い,教員へのインタビュー等の調査を行って実践例の詳細を収集する予定であったが,教員へのインタビューをまだ行っていない.そのため,予定していた達成度よりやや遅れていると判断した.インタビュー等の調査に臨む前にラーニングデザインツールを用いた記述方法をあらかじめ検討して記述方法を固める必要があり,その作業が遅れたことが主な理由である.申請者らがこれまで行った授業実践をモデルケースとして記述するにあたって,ラーニングデザインの国際規格IMS Learning Designでキーとなる学習・教授シナリオの構成要素である,Role(参加者のロール),Activity/Activity-structure(各ロールによって実行される行為とその構造),Environment(Activityで用いられるリソース)を用いて記述することに留意したため,記述が煩雑になり,記述の検討に予定よりも多くの時間を要した.

Strategy for Future Research Activity

今後は,デザインの記述方法を決め,授業実践例を調査し記述することにより課題に取り組む計画である.
(1)記述方法の決定 我々がこれまでに実践したオンキャンパスの対面授業にeラーニングの考え方を導入したセルフラーニング型授業の授業デザインを記述する.具体的な記述方法としてはまずUML,さらにUML以外の方法でのラーニングデザインツールについて,引き続き記述内容の検討と評価を行って記述方法を固める. (2)授業実践例の調査と記述 eラーニングと対面型の授業を組み合わせた授業やICTを効果的に活用した授業等について実践例のサーベイを行う.サーベイ結果をもとに,実践している教員に研究内容を説明した上で調査への協力を依頼し,許諾を得られた方を尋ねてインタビュー等の調査を行う.調査で得られた情報に基づいて授業実践例をラーニングデザインとして記述し,記述したデザインを授業担当教員に確認していただく. (3)授業実践例を記述したラーニングデザインを公開することを前提として,検討用サーバとは別に公開用のサーバを構築して,ラーニングデザインを蓄積する予定である.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

授業実践例の調査として,今年度は申請者らの実践例を記述し記述方法の検討と評価を行うとともに,他の教員の実践事例を収集する予定であった.授業実践例について文献等によるサーベイを行い,学内外の教員を尋ねてインタビュー等の調査を実施し,授業に関する詳細な情報を得た上でラーニングデザインを記述することを計画していた.今年度は記述方法の検討と記述方法を固める作業が遅れたため,教員へのインタビュー等の調査の実施にまで至らなかった.
次年度は,ラーニングデザインの記述方法を固めて実践例の記述を蓄積する計画である.サーベイに基づいて学内外の教員を尋ねてインタビュー等の調査を行う.そのための旅費,謝金およびデータ整理のための人件費が必要なため,生じた次年度使用額をこれにあてる予定である.

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] グループ討議演習支援システムのためのグループ生成機能2013

    • Author(s)
      16. 高井久美子
    • Organizer
      教育システム情報学会
    • Place of Presentation
      金沢大学
    • Year and Date
      20130902-20130904

URL: 

Published: 2015-05-28  

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