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2013 Fiscal Year Research-status Report

学習環境の減災と継続性確保のための大学間プライベートクラウド連携機構の構築

Research Project

Project/Area Number 24501229
Research InstitutionShikoku University

Principal Investigator

戸川 聡  四国大学, 経営情報学部, 准教授 (20399166)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 金西 計英  徳島大学, 学内共同利用施設等, 教授 (80204577)
Keywordsプライベートクラウド連携 / 情報システム減災 / 危機管理 / システム仮想化 / 分散システム / 事業継続計画
Research Abstract

本研究では,大学間プライベートクラウド相互連携における教育支援システムの減災フレームワーク確立を目指している.災害に対する教育支援システムの保全は喫緊の課題である.特に四国を拠点とする我々は,南海地震への対策を進めておかねばならない.今日の大学における教学活動は,教務情報システムやLMS等の教育支援システムの存在なくして運営は困難であり,減災も視野に入れた災害対策が必要である.教育機関における教学活動のBCP策定とも関連し,これら教育支援システムの減災は,単体の大学だけで対応するには負荷が大きく,また効果も少ないと考えられる.そこで本研究では,大学コンソーシアムを前提としたシステム間連携,特に,インタークラウド連携を前提として,教育支援システムの減災フレームワークを実践的に実証することを目指す.
平成25年度は,前年度に実施したサーベイおよびプロトタイプシステムの設計・実装を踏まえ,実証実験を行った.2014年現在,オープンソースベース,商用ベースを問わず,多くのプライベートクラウドフレームワークが利用可能であり,またそのプロダクト品質も実用に耐えうる段階にあることが確認できた.一方で分散ストレージに関しては,一定の機能と信頼性向上は認められたものの,本研究で想定する機能,品質を十分満たしていないことが明らかとなった.しかし,分散ストレージ分野におけるプロダクト開発は活発であり,本研究における目的遂行に最適なプロダクト選択が可能な状況となりつつあることが明らかとなった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度に得られた成果を踏まえ,平成25年度は引き続きプロトタイプシステムを用いた実証実験の実施と,システム減災フレームワークの再検討を実施した.研究計画で示した「(1)データ分散配置機構構築」において,複数プロダクトの性能/信頼性評価結果を踏まえ,本システム減災フレームワーク再検討に必要な知見が得られている.適用する分散ストレージプロダクトの熟成状況とあわせ,本研究課題における有効性確保に必要な知見も得られている.得られた知見は,本サブシステムの再設計のためフィードバックされ,より実効性の高いプロトタイプシステム実装に活用されている.
「(2)仮想システム配置機構構築」の実施において,緊急地震速報との連携による仮想システム再配置機構を実装し,その有効性を検証しつつある状況にある.得られた知見は,本サブシステム再設計のためフィードバックされ,より実効性の高いシステム実装に活用されつつある.
「(3)動的名前空間管理機構構築」においては,仮想システム再配置後の名前解決の観点から,当初計画していた名前空間管理機構を見直し,クラウドサービス適用を含めた,より実効性の高いサブシステム構成を検討している.これはプロトタイプシステムによる実証実験で得られた知見によるフィードバックであり,より実効的な成果導出のための試みであると言える.
これまで得られた知見から,新たなサブシステム設計へ着手するなど,既存プロトタイプシステムの有効性検証と課題抽出は順調に遂行されており,適切なPDCAサイクルが実施されていると考えている.
これまで得られた成果および課題は,国際会議3本(採録決定済み含む)として報告されており,成果発表の面でも一定の成果を残している.以上の理由から,本研究計画は,概ね順調に進展していると言える.

Strategy for Future Research Activity

達成度における自己点検評価で示したとおり,データ分散配置機構,仮想システム配置機構の各サブシステム実装と熟成は順調に進展している.名前空間管理機構においても,得られた課題をもとに実効的な再実装が進行しつつある.インタークラウド連携による減災フレームワークにおける全体的な研究推進においても,プロトタイプシステムの洗練も含め効果検証と課題洗い出しも完了している.これらの成果を踏まえ,平成26年度は次の課題に取り組む.
1)クラウドOS適用によるプライベートクラウドオーケストレーション環境の実証と評価.2)前年度洗い出した課題解決とプロトタイプシステムへの再実装.3)複数拠点を対象としたシステム減災フレームワークの実効性検証と実践的評価.
また,平成26年度は研究計画最終年度となるため,実証実験結果を踏まえた知見の集積と結果検証をおこない,積極的な成果発表による成果還元を目指す.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

実証実験に用いるプロトタイプシステム構築のための物品調達において,システム再設計により調達物品の見直しを行ったため,当初計画より使用額が一時的に減少することとなった.また,物品の調達価格変動も,年度における使用額減少の要因となった.
また,旅費においても航空運賃などの価格変動により,当初予定の使用額より減少する要因となった.
実証実験のためのプロトタイプシステムにおいて,システム再設計により見直した物品調達をおこなう.これは年度内に実施した実証実験結果を踏まえ行ったシステム再設計で既に予定していたものであり,使用計画実施に支障はない.
また,既に国際会議等において採択された成果発表を予定しており,このための参加費,旅費として使用する計画である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Private Cloud Cooperation Framework for Reducing the Earthquake Damage on e-Learning Environment2013

    • Author(s)
      Satoshi Togawa and Kazuhide Kanenishi
    • Journal Title

      Proceedings of HCI International 2013

      Volume: vol.2 Pages: 503-510

    • DOI

      10.1007/978-3-642-39262-7_57

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Private Cloud Cooperation Framework of E-Learning Environment for Disaster Recovery2013

    • Author(s)
      Satoshi Togawa and Kazuhide Kanenishi
    • Journal Title

      Proceedings of IEEE SMC 2013

      Volume: vol.1 Pages: 4104-4109

    • DOI

      10.1109/SMC.2013.700

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28   Modified: 2023-03-16  

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