2013 Fiscal Year Research-status Report
湖沼流域における沿岸エコトーンの景観生態学的特性把握と環境資源管理に関する研究
Project/Area Number |
24501295
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
秋山 道雄 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (00231845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 雄一 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (00401307)
塚本 礼仁 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (10315278)
浜端 悦治 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (40238077)
横山 秀司 九州産業大学, 商学部, 教授 (60240222)
長谷川 直子 (石黒 直子) お茶の水女子大学, その他部局等, 准教授 (60433231)
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Keywords | 環境システム / 沿岸域 / 景観生態学 / 環境資源 / 資源管理 / 沿岸エコトーン / レジリエンス / 生物多様性 |
Research Abstract |
昨年度の研究では主として愛知川下流域を対象としたが、今年度は昨年度に同地域で実現できなかった調査等を継続するとともに、新たに琵琶湖北湖北西岸域を対象として研究を進めた。旧マキノ町の海津地先から旧今津町、旧新旭町、旧安曇川町の安曇川に至る沿岸域において、景観生態学図を作成するための資料収集と現地調査を実施した。 安曇川左岸の下流域では、湿地帯や地下水の湧出している場所を確認し、既往の資料との突き合わせを行った。ここは、地元の住民が中心となって集落とそこに流れる水路を保存し、地域づくりに活用するため「針江生水の郷」委員会を結成している。夏期の調査では、地元住民の案内によって生水の郷の要所を踏査した。 「高島市海津・西浜・地内の水辺景観」は2008年に重要文化的景観に選定され、その南に連なる「高島市針江・霜降の水辺景観」は2010年に同じ重要文化的景観に選定されている。そこで、今年度にはこれら地域が重要文化的景観に選定される過程で関連した資料を収集した。 2013年に、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターが編集した『琵琶湖岸の環境変遷カルテ』がまとまった。これには、1980年代からの琵琶湖沿岸域の研究成果も含まれているが、本研究の代表者や分担者の一部もこれに関わってきた。今年度には、この成果を本研究にどう引き継いで生かすか、という点から検討を行った。本研究が目指している沿岸域の景観生態学図が作成された段階で、このカルテの成果とつきあわせることにより景観生態学図の解読に大きい意義をもつであろうということが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
琵琶湖沿岸域の調査は、おおむね予定通り進んでいる。既往の研究成果を活用するという点も、当初予定したような進展がみられた。 今年度は、計画では霞ヶ浦を訪れ、そこで本研究と近い問題関心をもって研究を進めている研究者と交流し、現地調査を進める予定であったが、先方の事情で延期することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
第1年度目で調査した琵琶湖東岸部の西の湖周辺と、第2年度目で調査した琵琶湖北湖北西岸域の景観生態学図を完成させる。これをもとに、地域環境の診断を行っていく。 既往の研究成果との接続も考慮しつつ、本研究のまとめに入っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に、研究メンバーが霞ヶ浦に出かけ、現地の研究者等と研究交流の機会をもち、かつ霞ヶ浦流域の現地調査を実施する予定であったが、先方の事情で実現できなかったため、旅費等に残額が発生した。 平成26年度には、霞ヶ浦流域の現地調査等を実施する予定となっている。
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Research Products
(10 results)