2014 Fiscal Year Annual Research Report
水害廃棄物処理計画策定とその実効性確保のための研究
Project/Area Number |
24510051
|
Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
岡山 朋子 大正大学, 人間学部, 准教授 (20418734)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 修久 独立行政法人国立環境研究所, その他部局等, 研究員 (00399619)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 水害廃棄物 / 防災 / 廃棄物処理計画 / 実効性 / 災害ボランティア / 資機材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、我が国で頻発している自然災害として水害に着目し、自治体が被災した際に発生する水害廃棄物への対策をあまり講じておらず、従って水害廃棄物処理計画の策定もあまり進んでおらず、策定されていたとしても実効性に多くの課題が残されていることへの問題意識から始まっている。本研究は、実効性の高い水害廃棄物処理計画を策定するための自治体支援を実際に行い、自治体の水害廃棄物処理計画策定に資する、計画策定手法の開発と提案、ならびにモデル計画の試行を目的とした。 平成26年度は、これまで実際に計画策定をする自治体の協力が得られなかったこと、ならびに環境省が水害廃棄物処理計画と震災廃棄物処理計画を合同し、災害廃棄物処理指針を公表したことから全国的に策定の機運が高まっていった状況を受けて、当初目的とした実際の計画策定への参画ならびにモデル計画の試行は断念した。しかし引き続き水害事例調査を行うにあたり、海外事例としてハリケーン被害を受けたニューヨーク市を訪問し、インタビュー調査を行い、災害対応のありようの日米比較を行った。また、これまで蓄積された各調査結果を分析し、日本物流学会等において学会発表を行った。 以上をもって、本研究は鋭意社会調査を実施し、定量的・定性的な分析を試み、水害廃棄物処理計画策定に資する情報の精査と蓄積、発表を行った。今後、水害廃棄物処理計画として個別にモデル策定を行う予定はない。しかしながら水害リスクは年々大きくなっていることから、水害を想定した水害廃棄物処理は、自治体において想定し計画しておくべきであると考え、地域において準備しておくべき計画策定のガイドラインとしてまとめたい。特に社会福祉協議会と連携し、災害ボランティアとの協働した水害廃棄物処理を行うことが肝要である。 なお、本研究調査を通じて災害時のトイレ問題が新たに抽出された。この研究は、今後継続していく予定である。
|
Research Products
(7 results)