2014 Fiscal Year Annual Research Report
GPS軌道誘導空撮機を用いた自動航空測量によるハザードマップ作成と災害状況の把握
Project/Area Number |
24510222
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
羽二生 博之 北見工業大学, 工学部, 教授 (70172955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡一郎 北見工業大学, 工学部, 教授 (30250541)
高井 和紀 北見工業大学, 工学部, 准教授 (50271755)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | GPS誘導空撮機 / 航空測量 / ハザードマップ / 小型化 / 軽量化 / 基盤モジュールセンサー / 飛行高度自動制御 / 空撮ベンチャー支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
空撮機の取り扱いを容易にするために機体の小型軽量化を行った。 機体は翼長3.6mから3mに、重量は約8Kgから6Kgに軽量化した。 この過程で機体搭載のGPSやカメラは超軽量の基盤モジュールタイプのものに変更し、搭載スペースを大幅に削減した。 また、機体の軌道誘導時にカメラ視野が動くのを防ぐためにX-Y-Zの三軸にそれぞれ加速度・ジャイロ・電子コンパスの9軸センサーを搭載した超軽量モジュールを用いてカメラを常に真下に向ける制御を実現した。 また、釧路湿原などの離着陸場所が無い所でも運用できるように発進用カタパルトを開発した。 飛行誘導を容易にするために開発したGPS誘導地上モニタリングシステムの改良も行い、使い勝手を大幅に改善した。 オホーツク海側にある湧別川の洪水侵食箇所周辺を開発した空撮機によってオーバーラップ空撮し、長年研究に協力してもらっている測量会社所有の航空測量ソフトを用いて画像処理を行い、1.5km x 0.8Kmの広範囲な河川領域の立体画像の生成に成功し、ハザードマップ作成のツールとしての目処が立った。 機体誘導における操縦者の負担を軽減するために、飛行高度自動制御システムを開発した。 GPSによって検出された目標高度差に比例した制御量を与える比例制御と上昇気流等による急激な高度変化を検して修正する差分制御をハイブリッドした制御手法をテスト飛行を繰り返して確立し、250m程度の目標高度に1分ほどで自動的にスムーズに到達し、±10m未満の高度誤差で滑らかに水平飛行ができるようになった。 最近急激に普及し始めたドローンを用いて空撮や航空測量を行うベンチャー企業(Shoot-Tech)が昨年地元北見で起業され、本研究で構築した空撮技術を移転することで、ベンチャー支援を行っている。 空撮が固定翼機からドローンに変わりつつあるが、本研究で長年培った空撮技術がドローンを用いたベンチャー空撮事業に有効に活用されている。
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