2014 Fiscal Year Research-status Report
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24510338
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
倉田 徹 立教大学, 法学部, 准教授 (00507361)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 民主化 / 香港政治 / 中国政治 / デモ・街頭政治 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は当初の研究計画に基づき、1.文献資料の収集と2.香港・中国大陸でのインタビューを中心とした現地調査を進めた。1.については、2014年6月・8月・10~11月の3回にわたり香港への調査出張に赴き、主として香港大学図書館「香港コレクション」所蔵の文献および香港中文大学図書館の各種文献を中心に渉猟した。2.のうち香港での現地調査については、6月の訪問の際には天安門事件記念館の訪問や、6月4日に開催された大規模な天安門事件犠牲者追悼集会への参加により、中国の民主化運動に対する香港の支援のあり方を観察し、映像等に記録した。8月の訪問の際には、8月17日に行われた、中国中央政府による香港民主化提案を支持し、民主派を批判する大規模デモの現場に赴き、組織の方法や参加者の状況、スローガンの内容などを記録した。また、10-11月の訪問の際には、当時実施されていた大規模な路上占拠による民主化要求の現場において、運動に参加している市民・学生等へのインタビューや、現場の状況の取材を行った。また、中国大陸での調査については、8月には中国山西省での環境保護NGOの活動に参加し、香港の同種の団体の活動との比較を行うとともに、中国でのNGOの活動の可能性について、関係者にインタビューを行った。また、過去3年度分の本研究での知見を、国際シンポジウムや学会の研究会、雑誌の論文などの形で公表し、その他のメディアにおいても多く発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に盛り込んだ資料の収集とインタビュー調査は、本年度においても着実に進展している。また、本年度は特に下半期に香港の民主化運動が高揚したことを受けて、本研究で得た知見をテレビ・ラジオ・インターネットや一般商業誌も含めた各種メディアにおいても紹介することができ、研究成果の公表や社会に対する還元においても大いに成果をあげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、2015年度も数回の現地調査を実施して、資料収集とインタビュー調査をさらに進展させるとともに、これまでの研究過程で構築したネットワークを活かして、香港からの研究者等の招聘を行ったり、過去3年間に蓄積された研究資料を活かして研究成果を公刊したりして、順次社会に還元することに注力したい。
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Causes of Carryover |
2014年度末にかけて香港で大規模な民主化運動が発生し、各種の関連する書籍の新規購入が多く必要になったが、一部の洋書については書籍の入荷が2015年度にずれこんだ。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2014年度分の残額については、すでに2014年度末までに購入を決定している書籍の購入に全額を充当する。このため、2015年度分の使用計画には特に大きな変更はなく、物品費・旅費・謝金等に充当する予定である。
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Research Products
(8 results)