2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
阿部 裕之 岩手大学, 教育学部, 教授 (20222664)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 美術鋳物 / 蝋型鋳物 / ロストワックス / 工芸 / 鋳金 / 鋳造 / 美術 / ブロンズ |
Research Abstract |
本研究の第一段階である木枠とジョイント金具の問題から、強度としての鋳型スラリーの圧力を確かめるための実験材料を準備した。工芸品としての実用寸法を考え450×225×H225(㎜)の外形と300×300×H300(㎜)で金属型枠のアルミニューム板厚が4㎜の肉厚の型枠、6㎜の肉厚の型枠、8㎜の肉厚の型枠を設計し、ジョイント部分の金具を10㎜ポルトのナットとワッシャーにより固定することとし図面をもとに、アルミニューム板によるアルミジグ(金型)を製作。このアルミジグをもとに、内部にほぼ原寸大、厚さ4ミリのワックスの板をはり込み蝋型花器等の原型となるワックス原型を製作。その後、ワックス原型のコーナーの強度を高めるとともに砂と水による実験を行い、直方体のアルミジグの長辺中心部のふくらみの寸法の計測により、変形と強度を考察する。木材使用のジグの欠点である重量と強度及び、変形は、水分の影響がほとんどなく小口からのワックスの浸透も微量であることと、刃物での切削の影響をほぼ受けないことを勘案し、金属型枠のアルミニューム板厚6㎜の肉厚の型枠が、小口の応用の点を考えても最適の実験結果が得られることが、期待できる。ジョイント金具については、木材ジグ使用の場合8か所から12か所にL字型アングルを装着し約32本から48本の木ネジにより組み立てていた使用に対し、10㎜ポルト及びナット8か所、8本の作業で十分の強度が得られる設計の為、作業効率が大幅にアップしている。現時点での作業段階では大幅な、マイナスポイントは認められない。当初の、計画との相違点としては、アルミニューム板の肉厚を5㎜・8㎜・10㎜の肉厚の板を使用予定計画から、全体重量等を再検討し4㎜・6㎜・8㎜の肉厚のアルミ板へと変更したことであるが、良好な結果が得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルミジグ(金型)を製作することのできる業者がなかなか設定できずに、当初の予定より金型の入手に時間を必要としたが、研究の趣旨と製作の一致を見た業者を選定できたため、今後の研究に大きな支障がなくなった。製作研究の多少の遅れは、鋳型材料を固化してしまう、石膏と古鋳型材を投入せずに、砂と水による実験に切り替えたため、アルミジグの変形強度の実験は、大幅な時間短縮でき、計画の遅れを取り戻すことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画により多角形の支持体の材質に関する検討として、概ねアルミジグを中心に三角形、五角形、八角形等の図面をもとに接地面の形状の角度を割り出し、今年度の実験で検証されたアルミニューム板の肉厚をもとに金型を製作しワックスにより、花器等の形体をデザインし製作する上での、問題点を検討する。併せて、多角形の花器等のフォルムとバランス、鋳造する素材との兼ね合いを検討する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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