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2013 Fiscal Year Research-status Report

トールキンの「ケルト」観の未刊草稿による解明

Research Project

Project/Area Number 24520306
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

辺見 葉子  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (40245428)

KeywordsJ. R. R. トールキン / ケルティシズム / ブリテン観
Research Abstract

本研究は、従前のトールキン研究の視点から抜け落ちていた「ケルティスト」としてのトールキンに焦点を当て、未刊の草稿原稿の調査を通して彼の「ケルト観」を解明することを目的としている。
平成25年度は、4月半ばから9月半ばまで慶應義塾大学より研究休暇を与えられたため、海外での調査を5ヶ月間にわたり行った。4月から6月までの2ヶ月間は、米国マーケット大学図書館のトールキン・アーカイブで草稿原稿を調査した。その間、5月にカラマズーで開催された国際中世学会において、“A Looming Luminary: Kenneth Jackson’s invisible presence in Tolkien’s ‘English and Welsh’ lecture”と題した口頭発表を行い、主に米国のトールキン研究者たちとの情報交換・交流を深めた。学会後はマーケット大学に戻り、草稿の調査を継続した。
6月半ばには英国に移動、オックスフォード大学ボードリアン図書館所蔵のトールキンの‘English and Welsh’の草稿および蔵書の調査を開始した。
7月は、ウェールズ、カーディフ大学主催の現代ウェールズ語の4週間のコースを受講、初級レベルを修了した。
8月から9月半ばに帰国するまでは、ボードリアン図書館での‘English and Welsh’の草稿および蔵書の調査に戻ったが、オックスフォード在住のJohn Garth(世界屈指のトールキン研究者)の協力を得て、判読の困難な箇所について共同作業が出来たことが最大の収穫であった。
9月に帰国後、昨年に引き続き、トールキン原作The Hobbitの映画化作品『ホビット』の字幕および吹替版の翻訳監修の仕事を行った。12月の国際アーサー王学会日本支部大会では、「トールキンと詩の伝統」というシンポジウムで「ケルトの唄人トールキン」と題して発表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

8月2~4日に米国Marylandで開催されるTolkien Symposiumに招待されたので、科研費で過去二年間にわたって行ってきたマーケット大学とオックスフォード大学のトールキン草稿調査の成果について報告を行う。主催者であるVerlyn Flieger他、トールキン研究者たちと本研究について議論し、今後の研究に役立てたいと考えている。
また、Symposiumの後はまだ調査に訪れたことのない、イリノイ州Wheaton CollegeのThe Marion Wade Centerに所蔵されているトールキンの草稿(主に書簡)の調査を予定している。多数の未刊書簡が所蔵されているが、本研究に関連のある書簡の発見を目的とする。
その後、英国オックスフォード大学に移動、昨年夏に引き続き、John Garthの協力を再び仰ぎ‘English and Welsh’の不明箇所の判読を進め、トランスクリプトの完成に近づけたい。

Strategy for Future Research Activity

8月2~4日に米国Marylandで開催されるTolkien Symposiumに招待されたので、科研費で過去二年間にわたって行ってきたマーケット大学とオックスフォード大学のトールキン草稿調査の成果について報告を行う予定である。
また、Symposiumの後はまだ調査に訪れたことのない、イリノイ州Wheaton CollegeのThe Marion Wade Centerに所蔵されているトールキンの草稿(主に書簡)の調査を予定している。マーケット大学も比較的近い距離にあるため、マーケットのアーカイブで、判読できなかった箇所の解読に再挑戦したいと考えている。
その後、英国オックスフォード大学に移動、John Garthの協力を再び仰ぎ‘English and Welsh’の不明箇所の判読を進め、トランスクリプトの完成に近づけたい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度は、4月から9月までの5ヶ月間、慶應義塾大学より塾派遣留学費の給付を受け、海外滞在費はこの留学補助でまかなえたため。
1)8月1日~3日に米国で開催されるTolkien Symposium、2)Marquette大学のアーカイブ所蔵のトールキンの草稿の調査、3)Wheaton CollegeのThe Marion Wade Centerに所蔵のトールキンの草稿の調査、4)英国オックスフォード大学ボードリアン図書館でのトールキンの草稿調査、以上四件のための渡航旅費および滞在費として使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] A Looming Luminary: Kenneth Jackson’s invisible presence in Tolkien’s ‘English and Welsh’ lecture

    • Author(s)
      Yoko Hemmi
    • Organizer
      The 49th International Congress on Medieval Studies
    • Place of Presentation
      Western Michigan University(アメリカ)
  • [Presentation] ケルトの唄人トールキン

    • Author(s)
      辺見葉子
    • Organizer
      国際アーサー王学会日本支部大会
    • Place of Presentation
      慶應義塾大学日吉キャンパス(横浜市)

URL: 

Published: 2015-05-28  

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