2014 Fiscal Year Research-status Report
海外紀行文の総合的研究―視覚的想像力の諸相をめぐって
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24520410
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中川 成美 立命館大学, 文学部, 教授 (70198034)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 紀行 / 視覚 / 身体 / 旅 / 国際研究者交流 / フランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は7月23日にケンタッキー大学教授ダグ・スライメーカー氏を招聘して日本人のパリ体験、特に1920年代から30年代に関する講演を依頼、その後研究会をもって考察をすすめた。氏の招聘に関する費用の一部を科研から支出した。また9月に予定していたEAJSの発表論文の翻訳をナジャ・マレー氏に依頼したが、病気のため出席できなかった。 以後、10月には胆嚢結石による胆嚢全摘出手術を受けたため、後半期の予定であったパリ出張、およびパリでの講演会出席、フィリッピン調査、また複数回予定していた研究会および国際会議の実施がかなわず、書籍収集も充分できなかった。今年度の計画が実行できなかったことは大いに残念である。よって一年間の継続を申請した。 なお、本年度の主たる目的であった西欧圏における日本人渡航記録の調査、および前年度からの積み残しとなったフィリピンでの明治期渡航記録と関係資料、また関係諸機関の調査も実行できないでいる。2015年度内の実施を計画している。 2014年度はEAJS,AASの研究発表計画を立てていたが、AASのみがかなうことができた。本発表は現代の核言説における文学からのアプローチとして架空紀行としての多和田葉子【献灯使】を取り上げ、旅の視覚と身体経験の問題を考察した。 このほかに最も重要なこととして最終年度として、国際会議の実施を計画している。テーマとしては「日本人と旅の視覚」というテーマで海外体験を中心に開催する予定である。招聘者については現在検討中である。2016年1月の開催をめざしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度は病気のために遅れた。本年度の西欧圏における日本人渡航記録の調査、および前年度からの積み残しとなったフィリピンでの明治期渡航記録と関係資料、また関係諸機関の調査(現地の諸機関と連絡をとったが、当該年度の実施が難しいということで次年度に繰り越した)も実行できないでいる。2015年度内の実施を計画しているが、一部の調査の変更も視野に入れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これからの研究については遅延分についての本年度の研究実施と、国際会議の開催を2016年1月を予定している。最終年度計画としては最大のテーマと言える国際会議の実施を計画している。テーマとしては「日本人と旅の視覚」というテーマで海外体験を中心に開催する予定である。招聘者については現在検討中であり、また発表募集を図る予定である。2016年1月の開催をめざしている。
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Causes of Carryover |
平成26年度に体調に不備が有り、10月には手術を受けた。その後の病気加療により当初計画を実施することが出来なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年1月の国際会議開催をめざして、その費用にあてる。また積み残した海外調査を順次実施する予定である。
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Research Products
(2 results)