2014 Fiscal Year Annual Research Report
認知言語学・用法基盤モデルから探る第一言語と第二言語における文法習得過程
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24520496
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
橋本 ゆかり 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (40508058)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 第二言語習得 / 文法習得 / 認知言語学 / 用法基盤モデル / 固まり / 第一言語習得 / 言語習得メカニズム / 幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は4つの大課題全てにおいて研究を進めた。 課題1. L2幼児はどのように言語の構造を獲得するのか。課題1-1どのように文法を習得するのか。成果:①動詞形態素の習得プロセスを分析し、論文にまとめた(未発表)。②格助詞に関する先行研究と筆者の研究結果を融合させ、論文にまとめた(掲載予定)。課題1-2文構造の習得の段階性はどのようなものか。成果:③疑問語使用の否定表現、④理由表現の習得に関する研究を論文化した(③掲載済、④掲載予定)。課題1-3類型論的に異なる言語を母語とする学習者はどのようなプロセスを辿るのか。成果:母語転移の可能性を論文において指摘した。L2幼児のデータを整理した(分析予定)。 課題2. L1幼児はどのように文法を習得するのか。成果:①可能形式の習得プロセスを再考し論文化した(掲載予定)。②保育園で観察とデータ収集を行った(継続中、分析予定)。 課題3. L2成人はどのように文法を習得するのか。L2幼児、L1幼児、L2成人といった3者間の共通性と差異は何か。成果:L2成人3名の可能形式の習得プロセスを明確にした。加えて、L1幼児、L2幼児との共通性と差異について追究し論文化した(掲載予定)。 課題4. L2子どもの言語獲得のために必要な環境と適切な方法は何か。成果:①保育園、小学校で参与観察した(継続中)。②L2児童の支援方法に関する研修会を開いた。③海外で、年少者教育の理論的実践について講演会とワークショップを行った。 結論として、L2幼児の文法カテゴリーごとの習得プロセスを明らかにするとともに、L1幼児、L2成人との比較により領域固有の特徴と普遍的なメカニズムを明らかにした。橋本(2011)が提示した「スロット付きスキーマ合成仮説」の妥当性を検証し、それらの知見を踏まえ、年少者教育の方法について提案した。
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[Presentation] 外国人児童生徒支援にかかる研修会2014
Author(s)
浜田 麻里 市瀬智紀 河野俊之 橋本ゆかり 川口直巳
Organizer
愛知教育大学教育創造開発機構地域連携センター外国人児童生徒支援
Place of Presentation
愛知教育大学教育創造開発機構地域連携センター外国人児童生徒支援リソースルーム
Year and Date
2014-11-19
Invited
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