2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520623
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
G・M McCrohan 香川大学, 大学教育開発センター, 講師 (20448351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PAUL G. BATTEN 香川大学, 教育学部, 准教授 (70403772)
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Keywords | 補償方略 / 第二言語 / 英語学習 |
Research Abstract |
2013年度は引き続き、コミュニケーション方略の明示的指導が学習者の方略使用に与える影響を報告し、彼等の方略使用における変化を観察し、さらに方略使用に対する彼等の自信の変化を報告することをその目的とした。共通教育で提供された授業を受講する4つのグループの学生が調査に参加した。この4つのグループを、TOEICスコアが610~940の上級グループ2つ、350~500の下級グループ2つに分けた。1つの上級グループと1つの下級グループはコミュニケーション方略の明示的指導を受け、他方は授業内のコミュニケーション活動を通してコミュニケーション方略に接した。調査期間中にデータ収集を3回実施した。調査はアンケートの形で行い、調査参加者にどのような方略を使用したか、どれくらいの頻度で方略を使用したかを報告させた。下級グループから得たデータは、2013年5月に開催された第四回全四国 JALT会議にて発表、下級グループと上級グループとの統合データは、2013年10月に開催された中四国 JACET会議にて発表した。 分析の結果どのグループも16週間の調査期間中により多くの種類のコミュニケーション方略を使用するようになっていることが明らかになった。しかし明示的指導を受けたグループの方が方略使用の頻度が大きく上昇していた。しかしながらあるタイプの方略(word coinage and shadowing)についてはその使用頻度が増えることはなかった。調査参加者はそれらの方略を自信を持って使用することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
下級上級両レベルの学習者からのデータを集計分析し、学習者が方略スキルを習得するのに役立つ指導技術の向上に活かし始めた。学習者達はこれらの技術を使い自信を持つようになった。また、具体的な方略に関する明示的トレーニングを受けた学習者と、広く浅い方略に関するトレーニングを受けた学習者との間に違いが見られた。 ここまでの研究結果は2013年度に開催された2つの会議で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
A.学習者により高度な補償方略の習得を促すための多様な指導技術の更なる改良を試みる。 B.学習者にとって習得が困難であったparaphrasing, approximations,circumlocution,shadowingに特に重点を置く。 C.これらのスキルを練習する多くの機会を与えることが期待できるスピーキングに十分な時間をかけて、ペアワークとスモールグループアクティビティを行う。 D. 英語を話す時の学習者の自信とやる気に変化があったのかを確認するために、初回と最終回の授業でアンケートを行う。これらのアクティビティによって学習者が英語を話す時に、より自信と持つようになり、よりやる気を持って方略を使えるようになる事が望まれる。 E. 2014年度8月に広島で開催される国際JACET会議にて、これらの指導技術を発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
指導方法と2013年度に開発した素材の改良。これらの改良された素材を使用して、学習者にとって習得が困難であった方略に特に焦点をあてて指導を行う。期間中に学習者の方略の使い方に変化があったかを調べる。 そして上で述べた特化した指導を受けた学習者と、広範囲の指導を受けた学習者とのパフォーマンスを比較する。 会議に出席するための旅費および登録費用、学会費。図書、学会誌の購入。文具、紙、インクなどその他雑費。
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Research Products
(4 results)