2013 Fiscal Year Research-status Report
機関リポジトリを活用した大学別発信型語彙リストのオーダメイド作成法
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24520625
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
徳見 道夫 九州大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (90099755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 佳典 静岡大学, 情報学研究科, 准教授 (00308701)
田中 省作 立命館大学, 文学部, 教授 (00325549)
冨浦 洋一 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 教授 (10217523)
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Keywords | 英語教育 / 情報図書館学 / 機関リポジトリ / 連語表現 |
Research Abstract |
今年度は,主に次のようなテーマを重点的に推進した. 1. 機関リポジトリの登録状況の精査:機関リポジトリについては,申請段階でも述べていた通り,多くの大学でその登録状況が,さまざまな事由により,捗々しいとは言い難い状況である.これらを教員データベース等と連携しつつ補完する試みや,それで見込まれるデータ量等の検討も行った.また,当初は想定していなかった,論文アブストラクト集の自動収集に小課題が良い意味で派生している. 2. 著者や講座等の偏りの解消に向けた検討:機関リポジトリへの現在の登録状況は,研究者や講座によっても大きく異なる.本研究で指向する機関リポジトリに基づく語彙・表現リストでは,論文のボリューム(語数等)を考慮することはしてきたが,現在のように論文等を全て平等に計数している場合には,このような偏りが強く影響することが懸念される.実際,その傾向が観測されている.そこで,著者単位で論文を重み付けする,といった検討を行い,その準備を行った. 3. 機関リポジトリの論文集合と学術論文コーパスとの語彙比較:研究大学の機関リポジトリに登録された論文集から得られる語彙と,同大学(のさらには各分野)で重要といわれる論文が集められたコーパスにおける語彙分布を比較し,その差の精査を開始した.次年度以降,当該大学の関係者との新たな共同研究として推進していく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の段階で,機関リポジトリを活用した表現リストを試作し,語彙リストが後発となったなど,他課題との関係もあり,研究計画上の小課題の入れ替えが起こっている.その過程で基本的な問題(機関リポジトリの不充足状況・偏り等)については,ほぼ出尽くしたと考えている.残された最も重要な点は,0.5年程度後ろ倒しになってしまっている,重要語彙選定指標の選考であるが,基本的には最終年度の語彙リスト作成時に並行して行うことで,それらを完遂できるものと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
最も懸案だった機関リポジトリの不充足状況の解消が研究推進上の大きな懸念の一つであったが,様々な調査・試行の結果,当初想定していた補完方法は断念することで,今後の研究デザインが明確化した.それによって,基本的には不充足状況下での登録状況の偏りの解消に帰着され,それについては今年度で一定の方向性を得ている.したがって今後は,未着手となっている機関リポジトリに基づいた語彙リスト編纂を行う.また,現在の研究組織以外の研究者らとの本課題にかかわる新たな連携体制を整えており,上述した語彙傾向比較等を推進し,当初の目的を達成する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究分担者の田中省作立命館大学教授が,海外出張を予定していたが、公務の関係で出張できなくなったため. 未着手となっている機関リポジトリに基づいた語彙リスト編纂を行うための物品費や国内出張費等に使用するが,本研究成果を海外で発表するために、海外出張費としても使用する.
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Research Products
(9 results)