2012 Fiscal Year Research-status Report
入学前教育時の自己決定理論を基盤としたICT学習支援システム・(英語)教材の開発
Project/Area Number |
24520694
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
鞍掛 哲治 鹿児島工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20290728)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 英語 / e-ラーニング / コンピュータ支援 / 自己決定理論 / 入学前教育・学習 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1、高等教育機関のICTを活用した入学前教育・学習の実施時における学習者の資質や特性を把握するための調査、2、当調査によって取得された学習者のデータをもとに、自律的・自発的な学習に導くために、自己決定理論に基づいたICT学習支援システム、並びに(英語)学習教材の開発及び検証、3、自己決定理論による学習支援の教育的可能性と有用性についての評価、を実施することである。 3年計画の初年次として前年度は以下のことを実施した。 1、自己決定理論の理解を深めるために、文献調査、並びに「動機」や「ICT学習支援システム」に関するいくつかの学会への参加を行った。また、同手法に関する先進的な取組を行っている米国アリゾナ州立大学大学院the School of Computing, Informatics, and Decision Systems EngineeringのBrian C. Nelson准教授を訪れ、授業視察の実施や同大学院でのslow learnersに対する自己決定理論に基づいたICT活用の実践例の紹介を行っていただき、自己決定理論の手法の理解・整理、そして有効性の確認を行うことができた。 2、編入学予定者を対象とした入学前教育・学習を実施した。具体的には、編入学予定が確定した10月から翌年の3月までの6か月の間にプレースメントテスト(pre-/post-test)とオンライン教材UPO-NETを併用した学習プログラムを提供して、入学前教育・学習段階における学習者の資質や特性、さらに学習環境等に関するデータの収集・補充を行なった。それらの結果は、学習者が納得していないお仕着せのプログラムを提供しても、学習者の動機づけには必ずしも繋がらず、当然のこととして学習効果・成績の向上は見受けられないことが改めて認識された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度は、1、自己決定理論を基盤としたICT学習支援システム・教材に関する分析・理解、2、入学前教育・学習段階における対象学生の資質や特性に関する実態調査の実施、学習支援システムの基礎データの収集・補充、3、それらのデータをもとにシステムの設計およびプロトタイプの開発、を実施する予定であった。 最初の目標に関しては、文献調査や学会参加、そして実地調査を行い、概ね目標を達成できたのではないかと考える。 2番目の目標に関しては、入学前教育・学習のプログラムの提供、並びにアンケートの実施によりある程度のデータの収集・補充はできたものの、その整理・分析は不十分であり、学会等で発表する機会を得るためにも、時間を割いて行う必要がある。 最後の目標に関しては、ほとんど手つかずの状態であるので、2、の目標を達成後、早急に取り掛かる必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の進捗状況であるが、当初の計画からだいぶ遅れているので、まず今年度の前半では、前年度の目標の2、入学前教育・学習段階における対象学生の資質や特性に関する実態調査の実施、学習支援システムの基礎データの収集・補充、目標の3、それらのデータをもとにシステムの設計およびプロトタイプの開発、を行い、学会にてその成果を発表したいと考える。 次に今年度後半では、1、入学前教育・学習の継続と開発したシステム・教材の形成的評価と改善、2、その際、自己決定理論の手法がシステム・教材の運用に適応するかどうかの検討と応用を目標に、次の具体的な方策を行いたい。 (1)入学前教育・学習を継続的に実施し、学習者の資質や特性に関するデータを補充・蓄積する。(2)自己決定理論手法の導入に関する評価・改善として、これまでに開発した自己決定理論を基盤としたICT学習支援システム・教材を、編入学予定者に試行的に利用し、入学前教育・学習時の自己決定理論手法の影響、並びにその結果を評価する。(3)その結果を受け、入学前教育・学習における自己決定理論手法の効果的な運用を目指し改善を行う。(4)システム・教材の形成的評価、並びに改善・開発を継続し、主に医療分野で行われている治験や臨床試験の手法であるランダム化比較試験を実施して、その結果を評価する。(5)その評価をもとに、システム・教材の改善、並びに開発の継続を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の進捗が遅れている現状なので、今後研究費をICT学習支援システム・教材の開発、並びに、取組の周知に関する旅費や学会誌投稿料を中心に、また全期間を通して、ICTを活用したe-learning・入学前教育・学習、並びに文献・書籍費として研究費を使用する予定である。 各年度の研究費使用計画は以下の通りである。 平成25年度は、ICT学習支援システム・教材の開発予算、前年度同様入学前教育・学習に関する予算(pre-/post-test、資質・特性・環境に関するアンケート調査、オンライン教材UPO-NET)、文献及び各種書籍の経費、さらにこれまでの研究成果に関する報告、並びに本取組のレビューを目的とした各種・学会・研究会における発表等を実施するための旅費、を使用する予定である。 平成26年度は、取組最終年度に当たるが、これまでの成果を報告するため、学会・研究会の旅費、また国内外の各種学術雑誌に研究成果を発表するための投稿料を計上している。さらに、これまで同様入学前・学習実施に関する費用も含んでいる。
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