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2012 Fiscal Year Research-status Report

図像資料・文献史料の総合化による古代東アジア音楽文化史の研究

Research Project

Project/Area Number 24520725
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

荻 美津夫  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (80115013)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2016-03-31
Keywords国際研究者交流ー中国・韓国
Research Abstract

2012年12月22日~27日韓国釜山・全州・晋州において、古代伽耶、百済における音楽資料に関する調査研究を行った。伽耶関係福泉洞遺跡出土七頭鈴、『樂樂規範』の写本、朝鮮通信使行列図・朝鮮訳官行列図に描かれた楽隊図、高麗時代の梵鐘に刻まれた奏楽飛天の浮彫など、多くの資料を蒐集した。
2013年2月28日~3月10日中国山東省青州・済南・済寧・臨沂・沂南等において、孝堂山石祠(済南)、武氏墓群石刻(済寧)、沂南漢画像石墓(沂南)等における漢画像石群、黄石山・龍洞石窟(済南)を中心に調査研究を行った。漢画像石関係では、これまで美術全集等で確認できなかった新たな音楽関連資料を多数蒐集することができた。また、黄石山・龍洞石窟では仏の光背に刻まれた北朝時代の奏楽飛天等を確認蒐集し、岩に刻まれた多数の銘文史料を獲得することができた。
その結果、山東省における南北朝時代の石窟にみられる浮彫においても雲崗・龍門石窟と同様な音楽関連モチーフの使用が確認できた。また、漢画像石群の音楽関連資料からは漢代において使用されていた楽器の確認、また百戯の内容についても具体的に確認できたことは、きわめて大きな収穫であった。
また、3月27・28日に東京芸術大学で開催された第十回日中音楽比較研究国際学術会議に参加し、研究を深め、多くの課題を認識できたことが収穫であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初24年度に予定していた中国での調査は、新疆ウイグル自治区阿尓泰地区巴澤雷克2号古墓、同じく巴沙達尓墓、且末県扎滾魯克1号墓地14号墓、同2号墓地から出土した計5点の箜篌(B.C6- B.C 5頃)、和田の策勒県寺から出土した南北朝期の琵琶、善+阜偏善県から出土した唐代の横笛について現地調査、また、8月に亀茲において開催される亀茲楽の学会に参加することであった。しかし、学会が開催されなかったことと、日中関係悪化を考慮して、25年度に予定していた山東省内に所在する南北朝~唐代の石窟や漢画像石等の調査を前倒しして行った。
韓国では伽耶国関連遺跡のある慶尚南道と百済の南部にあたる全羅北道の調査を予定していた。前者については福泉洞遺跡等順調に調査を進めたが、後者では積雪のため全州郊外の弥勒寺等の調査は中止にせざるを得なかった。これについては、最終年度に計画を立てたいと考えている。

Strategy for Future Research Activity

25年度は、昨年度行えなかった新疆ウイグル自治区阿尓泰地区巴澤雷克2号古墓、同じく巴沙達尓墓、且末県扎滾魯克1号墓地14号墓、同2号墓地から出土した計5点の箜篌(B.C6- B.C 5頃)、和田の策勒県寺から出土した南北朝期の琵琶、善+阜偏善県から出土した唐代の横笛について現地調査を行うことを予定しており、26年度は中国南西地域の唐代以降開鑿された四川省重慶大足石窟、南北朝から唐代の広元千仏崖の現地調査を行い、石刻等にあらわされた音楽関係史料の図像資料を蒐集する。また、俑(陶俑・木俑)については各地の古墓から出土しており、これらについても,、中国南西地域とともに、江南地域以南の現地調査を行うことを予定している。
韓国の調査については24年度に行えなかった全羅北道の一部と全羅南道の古代朝鮮時代の遺跡・遺物の調査を行う。
そして最終27年度には様々な都合で割愛せざるを得なかった地域の調査と補充調査を行い、最終的には3年間以上にわたって蒐集された図像資料と文献史料の音楽文化関係資料集を作成し、これらに基づいて、古代東アジア音楽文化史の報告書を作成する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

25年度は、24年度に行えなかった新疆ウイグル自治区阿尓泰地区巴澤雷克2号古墓、同じく巴沙達尓墓、且末県扎滾魯克1号墓地14号墓、同2号墓地から出土した計5点の箜篌(B.C6- B.C 5頃)、和田の策勒県寺から出土した南北朝期の琵琶、善+阜偏善県から出土した唐代の横笛について現地調査を行う為の調査費、韓国全羅北道の一部と全羅南道の古代朝鮮時代の遺跡・遺物の調査の為の調査費と、それに関連する人件費・謝金を第一とし、そのほか文献資料の購入費や資料複写費などにも使用を予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 「大々御神楽式略次第」翻刻2013

    • Author(s)
      荻 美津夫
    • Journal Title

      佐渡・越後文化交流史研究

      Volume: 13 Pages: 42-58

URL: 

Published: 2014-07-24  

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