2013 Fiscal Year Research-status Report
前期古墳出土鉄製小札革綴甲冑の復元的研究-黒塚古墳出土品をモデルとして-
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24520881
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
卜部 行弘 奈良県立橿原考古学研究所, 調査課, 総括研究員 (70260370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 敏典 奈良県立橿原考古学研究所, 調査課, 総括研究員 (20301004)
奥山 誠義 奈良県立橿原考古学研究所, 企画課, 主任研究員 (90421916)
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Keywords | 国際情報交換 / 中華人民共和国 |
Research Abstract |
本研究の目的は、東アジアにおける3世紀から4世紀にかけての甲冑の系譜関係および流通関係を明らかにすることである。この目的を遂行するために、平成25年度は黒塚古墳出土甲冑の復元に主眼を置き、①三次元レーザ計測作業、②小札革綴冑の復元品の設計と試作品制作、③甲冑に付着する獣毛状有機物の分析、の3点を実施した。 ①については、外部委託として黒塚古墳出土品189件の三次元レーザ計測を実施した。これにより微妙な湾曲を有する小札や帯金、円頭鉄板の形状に関する詳細なデータを得た。 ②については、三次元レーザ計測で得られたデータをもとに小札を数種類にモデル化し、復元図を製作した。そして完成品の前段階として、HMシートと羊革紐により試作品を製作した。また、小札革綴甲についても同様の手法により局部的に試作品を製作した。実際に試作品を製作することにより、小札革綴冑については小札の使用枚数が確定できた。さらに復元図の矛盾点を修正することができ、樹脂製の完成品を製作する前において、その確証性を高めることができた。 ③については、本体から剥離した微細な資料を対象として走査型電子顕微鏡観察を行った。その結果、比較資料との検討を踏まえ、有機物を特定する見通しを得た。この作業については外部研究者の指導と協力を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
小札革綴冑の復元について主力を注いだため、小札革綴甲については復元の成案をまだ得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
小札革綴甲について復元図作成、試作品製作を早急に進める。この作業の有効性は小札革綴冑の復元で確認しているので、歩を一つにしたうえで、樹脂製の完成品を製作する。復元作業については、研究分担者、研究協力者と調整を図り、意見を統一したうえで作業を進める。作業の進行に合わせて研究会を開催し、広く意見を求めて復元作業に取り入れる。また、類例調査を行い、資料の蓄積をもとに復元作業を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
小札革綴甲の復元案が成案に至らなかったため、今年度に計画していた樹脂製小札の発注から組み立てまでができなかったことによる。 小札革綴甲の復元案を早急に成案し、当初の計画通に樹脂製小札の外部発注、組み立てを実施し、当初の計画を遂行する。
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