2012 Fiscal Year Research-status Report
デジタルコンテンツの「舞台探訪」に関する文化人類学的研究
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24520931
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagano Prefectural College |
Principal Investigator |
織田 竜也 長野県短期大学, その他部局等, 助教 (00431841)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | デジタルコンテンツ / 聖地巡礼 / アニメ / マンガ / ゲーム |
Research Abstract |
国内、海外でフィールドワークを実施した。国内では①舞台「戦国BASARA2」(大阪市)、②イベント「博麗神社例大祭」(東京ビックサイト)、③巡礼バスツアー(大町市)、④イベント「あの夏が待ってる」(小諸市)、⑤イベント「デジタルコンテンツエキスポ」(科学未来館)について。海外では「ANIME EXPO」(ロサンゼルス)でインタビューを中心に現地調査を行った。申請書にも予告した通り、調査予定コンテンツの人気・流行が変動したため、調査対象を別のコンテンツに切り替えた。 研究の意義としては、各地での資料収集に成功し、現在的な状況を把握した。とりわけ調査対象を変更して調査を実施した大町市の「巡礼バスツアー」については、10周年の記念イベントでもあり、今年度に実施しなければ入手が難しかった資料を収集した。実際に足を運んで現地調査を行わなければ得ることのできない情報を入手したことが最大の意義である。 ロサンゼルスでの「ANIME EXPO」についても、間接的な情報では把握することが難しかった現地の雰囲気やイベントの状況について資料を収集した。今後、バルセロナやパリでの国際イベントと比較するための基礎的な段階を順調に通過した。重要性としては、流行に左右されやすい現象への参与観察を行うことが肝要となるが、この点について問題なく一年目を終えることができた。 スケジュールの調整がつかず、3月に行われた「東京国際アニメフェア」には参加できなかった。ただし、このイベントは毎年行われているので、二年目に調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査直前まで、人気やイベントの日時が変化する点は調査の実施を難しくするが、複数の調査対象を柔軟に変化させることで対応することは交付申請書にも明記した通りで、概ね想定の範囲内に収まる。 国内、海外を問わず、インタビューの対象となる人物がやや内向的な傾向にあり、長時間のインタビューを実施することが難しい場合もあるが、これも想定の範囲内である。 分析については二年目、三年目との比較が重要なので今後の課題だが、現時点では資料の収集は順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き現地調査を中心に資料を収集する。国内では京都、神戸、埼玉、海外ではバルセロナのSalon del Mangaを調査する計画である。 6月に行われる文化人類学会にて、これまでの調査結果に基づく研究発表を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究遂行上、必要に応じて研究費を執行したので、当初の見込み額と執行額はやや異なった。しかしながら研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、予定通り研究を進める。 コンパクトデジタルカメラ、関連図書、旅費。
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Research Products
(1 results)