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2013 Fiscal Year Research-status Report

デジタルコンテンツの「舞台探訪」に関する文化人類学的研究

Research Project

Project/Area Number 24520931
Research InstitutionNagano Prefectural College

Principal Investigator

織田 竜也  長野県短期大学, その他部局等, 准教授 (00431841)

Keywordsデジタルコンテンツ / 聖地巡礼 / 舞台探訪 / ゲーム / アニメ / 地域資源 / 観光
Research Abstract

国内、海外でフィールドワークを実施した。研究対象の現在的な動向としては「舞台探訪」の社会的認知が高まり、自治体や企業が参画するケースが増加してきた。反面、ファンが探訪地を盛り上げるような草の根的な状況が後退してきた。アニメとゲームの比較、観光との融合、地域の特性をどのように取り込んでいるかなどの観点から、重要な調査資料を収集できた。
国内では、渋温泉(長野県下高井郡山ノ内町)において、株式会社カプコンの人気ゲームソフト「モンスターハンター」との提携イベント「モンハン渋の里」のフィールドワークで有意義な資料を収集できた。「フォークロリズム」の事例として、従来の民俗文化としての「九湯巡り」をゲームのキャラクターと融合させた「九頭巡り」について、詳細な調査を行った。地元のキャラクターがゲームのキャラクターと結び付けられ、様々な土産物が新商品として開発されていた。とりわけ、ゲームの中に登場する集会所が「リアル集会所」として設置され、ファンが交流していた点は「舞台探訪」を企画側が実現する一つの形態である。
また、近年のデジタルコンテンツの動向についての情報を収集するために、京都市で開催された「Bit Summit 2014」に参加した。さらに、昨年参加できなかった東京ビッグサイトで開催された「Anime Japan 2014」に参加することで、各地の自治体が「舞台探訪」を観光と結びつけて有効活用しようと試みていることがわかった。
海外では、スペイン、バルセロナで開催された「第13回Salon del Manga」に参加し、現地でのインタビューなどを通じて資料を収集した。
当初の予定通り、中間報告として日本文化人類学会第47回学術大会で発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

複数の調査地で横断的に調査を行うことは比較の観点からは有意義な反面、滞在日数に限りがあることから、それぞれの地域に関する情報が薄くなる危険性を孕んでいた。しかしながら研究二年目の本年度、ゲームソフトの「舞台探訪」事例となる「モンハン渋の里」において、有意義なフィールドワークを実施することができた。地域で継承されてきた民俗文化と新たな「舞台探訪」とが融合した「フォークロリズム」の格好の事例であった。神戸の調査を長野の事例に変更した。埼玉の調査は実施できなかったため、来年度に行う。海外調査であるバルセロナの「Salon del Manga」についても十分な調査を行うことができた。コンテンツばかりでなく、食文化に積極的な関心を示していた。
当初の予定通り、中間報告として日本文化人類学会の学術大会において成果の一部を発表することができた。

Strategy for Future Research Activity

引き続き国内、海外でのフィールドワークによって資料を収集する。国内では「モンハンン渋の里」を中心に、埼玉、京都、お台場のイベント「Anime Japan 2015」。海外ではパリで開催される「JAPAN EXPO」において資料を収集する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度はほぼ計画通りに予算を執行できた(物品費:計画250,000円、実支出221,007円、旅費:計画450,000円。実支出484,006円)。全体で次年度使用額が生じた理由は、初年度に発生した繰越金である。初年度は、書籍購入に際して別の研究費を使用することができた点、初年度なので注意深く執行した点などから使用額が少なかった。
デジタルコンテンツに関する研究は世界的にも進展しつつある。比較的高価な研究書が海外でも出版されているが、現時点では購入を検討している。翌年は最終年度なので、資料収集の必要性に応じて滞在日数の増減を調整し、現地調査に必要となる旅費を正確に算出した上で、研究遂行上必要となる洋書の購入に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 2.5次元の界面:ゲーム・コスプレ・聖地巡礼

    • Author(s)
      織田竜也
    • Organizer
      日本文化人類学会
    • Place of Presentation
      慶應義塾大学

URL: 

Published: 2015-05-28  

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