2013 Fiscal Year Research-status Report
公共政策決定過程における「やらせ」の発生要因の研究
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24530161
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
宮脇 昇 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50289336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 隆司 立命館大学, 政策科学部, 教授 (10150765)
横田 匡紀 東京理科大学, 理工学部, 講師 (20400715)
清水 直樹 高知短期大学, 社会科学科, 准教授 (20508725)
西出 崇 立命館大学, 政策科学部, 非常勤講師 (30513171)
後藤 玲子 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70272771)
藤井 禎介 立命館大学, 政策科学部, 准教授 (70350931)
玉井 雅隆 立命館大学, 政策科学部, 非常勤講師 (60707462)
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Keywords | やらせ / 環境 / 大蔵省 / 日本銀行 / 水 / アメリカ / 気候変動 |
Research Abstract |
本年度は、「やらせ」が演出されやすい環境を分析し、「やらせ」研究を公共政策論の体系として提示するべく、特に下記の研究を行った。 研究分担者の清水直樹氏が「日本銀行政策委員会委員の投票行動」について研究をすすめ、政策委員会委員の投票行動の変動要因を世論との関係で分析した。第二に、研究協力者の 宮下豊氏がアメリカにおける大衆操作・説得研究がこの研究にどのような示唆をもたらすかを問題提起した。分担者の横田匡紀氏は「気候変動政策とエネルギー政策の連動」の側面から「やらせ」の構造的要因について分析をすすめた。加えて、研究協力者の玉井良尚氏がシンガポール・マレーシア間の水紛争の構造的相互依存についての知見をもとに「やらせ」的な側面の存在を分析した。 上記のような多様な研究の側面を総合した成果として、情報の対称性と完備性に基づく公共的相互性に依拠した社会形成を提言し「やらせ」を不要とする社会像にむけての情報共有をすすめた。現在「やらせ」研究という独創的・先駆的な研究領域の確立への過程にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の申請時の研究計画に即して2年目の研究は順調に進んでいる。研究会の開催と3年目における学会報告の構想(学会へのパネルの提案)等のための準備をすすめ、研究分担者・代表者・協力者間の情報共有は十分なものとなっている。その結果「やらせ」 研究の分析視角と発展性について具体的な検討が進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
過年度に続き、研究を多角的に進める。2つの仮説の検証を国内外の事例をもとにすすめ、その成果をもとに研究会を開催するとともに、国内外の学会での報告を行う。最終年度にむけて成果物の媒体についての検討をすすめ、成果の世界的発信の方法を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度においては多角的な研究を進めたものの、第一仮説・第二仮説の相互の関連についての議論に多くの時間を費やしたため、予定されていたよりも書籍等の購入の支出が見込めなかった。 次年度において上記の2つの仮説の相互の関連についていっそう具体的な検討作業をすすめることにより、書籍購入をすすめる予定である。 また前年までと同様に、各分担者・代表者・協力者が一同に会する研究会を開催し、仮説の検討を事例研究をふまえてすすめ、学会報告等を通じて世界的発信を行う。
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Research Products
(11 results)