2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24530176
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
毛利 勝彦 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (00247420)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | グローバル・イシュー / 地球環境ガバナンス |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年に開催された第3回国連開発資金会議(7月)、国連持続可能な開発サミット(9月)、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(12月)をフォローすることにより、今後の地球環境ガバナンスの制度化の含意を検討した。アジスアベバ行動計画では、従来の計画よりも明確な目標が設定されモニタリングも強化されたが、従来の国内外の公的資金だけでは賄えない部分を期待された革新的資金創出メカニズムには踏み込まずに民間資金の導入によるグローバル・パートナーシップで支えることとなった。これは先進国や新興国の影響力によるところが大きい。2030アジェンダと持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定でも長期目標とそれを達成するための実施手段をめぐる制度化が先進国、新興国、途上国問わずすべてに課されることになったが、グローバルな野心的な長期目標を達成するためには、効果的なラチェット・メカニズムの制度化によるところが大きくなるだろう。民間企業の参画については、SDGにも取り入れられたサステナビリティ報告や統合報告が制度化にとって重要なツールとなり、これについての事例研究を出版するとともに公開セミナーで解説した。また、パリ協定が持つ地球環境ガバナンスの制度化について公開セミナーで報告するとともに、論文にまとめた。これらをもとに、気圏、地圏、生物圏、水圏にわたる含意についても研究成果をとりまとめている。
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