2014 Fiscal Year Research-status Report
沖縄におけるローカル企業の持続的競争優位構築プロセスに関する経営学的研究
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24530465
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
與那原 建 琉球大学, 観光産業科学部, 教授 (30182843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城 美樹雄 名桜大学, 国際学部, 准教授 (10331191)
山内 昌斗 広島経済大学, 経済学部, 准教授 (40412283) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ローカル企業 / 経営史 / 経営戦略 / 組織能力 / ダイナミック能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は沖縄の代表的なローカル企業が、市場において競争優位を構築したプロセスを、経営史的な方法で明らかにするとともに、各社の事例を経営戦略論的視角から比較分析しようとするものである。そうすることで、国内の他地域とは異なる経営環境のもとで発展を遂げてきた沖縄県のローカル企業が、長期的・継続的に競争優位を獲得できた要因を明らかにできると考えている。 今年度は大きく分けて2つの調査テーマを実施した。 第1に個別事例研究の展開である。山内昌斗 , 上間創一郎 , 城間康文(2013)ならびに上間創一郎 , 城間康文 , 山内昌斗(2013)の研究成果をもとに、個別事例研究をさらに進めた。拓南製鐵(山内 2014)、テラスホテルズ(上間 2015)の事例研究が論文として発表されたほか、新垣菓子店(山内)の論文が近刊予定である。そのほか、瑞泉酒造、オリオンビールなどの調査を進めている。 第2に経営戦略論的視点からの分析フレームワークの構築である。2度の研究会を開催し、企業の持続的競争優位の源泉という観点から、特に企業のケイパビリティ(組織能力・ダイナミック能力)に関する議論を行い、理解を深めた。これに関しても與那原が論文を発表している(2015)。個別事例研究の蓄積が進みつつあるため、今後、理論と現実に関する分析と議論を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は3本の論文が発表されたほか、瑞泉酒造、オリオンビールなどの個別事例研究も進行しており、個別事例研究が蓄積されつつある。しかし、研究対象企業を広げたこと、研究メンバーのひとりが外国研修のために不在であったこと、研究分担者が学内業務に追われたことから、全体的にやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年間延長した。また、外国研修中であった研究メンバーも平成27年4月に帰国し、研究補助者として本研究に復帰することになった。次年度は作成したデータベースを活用しながら、事例研究の歴史的な位置づけを確認する。それと同時に、経営戦略におけるケイパビリティ(組織能力・ダイナミック能力)に関する議論を深め、新たな視点を提示する。そうすることで学術的な貢献を果たすことができると考えている。次年度はこれまでの研究の総仕上げになる年と位置づけている。
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Causes of Carryover |
研究メンバーの一人が外国研修のため不在であったこと、そして研究分担者が学内業務に追われたことが大きな理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は研究会の開催や資料収集・インタビュー調査のために旅費を使用する予定である。また、研究に必要となる書籍やインク・プリント用紙などの消耗品を購入する予定である。
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Research Products
(3 results)