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2013 Fiscal Year Research-status Report

未利用資源を対象とした一次産品の有用性と流通の可能性に関する実証的考察

Research Project

Project/Area Number 24530525
Research InstitutionIshinomaki Senshu University

Principal Investigator

石原 慎士  石巻専修大学, 経営学部, 教授 (20364325)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 李 東勲  石巻専修大学, 経営学部, 准教授 (50511755)
鈴木 英勝  石巻専修大学, 理工学部, 准教授 (80306068)
Keywords製品開発 / 未利用資源 / 一次産品 / 異業種連携 / 流通 / 付加価値
Research Abstract

平成25年度は、平成24年度までの研究活動で実施した未利用資源を対象とした調査結果や予備的な分析結果を踏まえ、未利用資源の選定、成分分析、試作品の開発、テスト販売、消費者調査などの研究事業を行った。分析作業の推進に際しては、製品開発論やマーケティング論に関する先行研究の知見を踏まえながら、未利用資源の機能性に関する分析を実施した。産地間比較を含む多角的な分析作業の結果、水産加工会社から排出される魚のあらから人間のさまざまな生理機能を改善すると言われている不飽和脂肪が高濃度で検出することができた。また、魚の中骨から生成した焼成カルシウムを国産小麦(中力粉)に配合し、ラーメン用麺を試作してみたところ、かん水を使用した麺よりも高い弾力性(麺のコシ)を確認することができ、化学的に生成されるかん水の代替品としての利用の可能性が示唆された。
一方、未利用資源を活用した商品開発に関する実証事業では、商業実践的な観点に基づく具体的な研究成果を創出することを視野に入れ、宮城県石巻市の農事組合法人、製麺会社、水産加工会社、食堂事業者と産学・異業種連携体制を構築しながら、家庭向けラーメン製品を開発した。同製品には、前掲の焼成カルシウム配合麺に加え、水産加工時に排出される中骨を原料に使用した濃縮スープを添付した。製品開発は、平成25年4月より着手し、テストマーケティング、改良作業等の試作作業を経て、同年9月より販売を開始した。製品の流通に際しては、出荷先を特定できるように選択型流通チャネルを適用した。
製品の流通適用性および製品価値に関する検証作業では、販売実績を確認するとともに、事業者の協力を得ながら消費者調査を実施した。同調査では、機能性や味覚に関する設問に加え、コモディティとの相違点や地域性創出の有効性について尋ねる設問を提示した。調査結果については、平成26年度に集約する論文・研究報告書等で報告する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年度までの研究活動は、本研究テーマの研究課題として提示している「未利用資源の活用による付加価値形成の有効性」と「未利用資源を活用した製品の流通可能性」を実証するための予備的調査ならびに準備段階であった。「研究実績の概要」でも述べたように、平成25年度までの研究活動では宮城県石巻市ならびに東北地方の事業者らと連携しながら、未利用資源を科学的に分析し、その質的有効性について探求してきた。また、未利用資源を活用した製品の流通の可能性を検証するために、産学・異業種連携体制の下、製品開発に着手し、マーケットインの発想に基づく開発作業・検証作業に取り組んできた。
これらの研究活動を通して、最終年度となる次年度において、具体的な研究成果を提示できる見通しが立った。平成26年度も、未利用資源を活用した製品化を推進しつつ、実証事業を展開しながら具体的な研究成果を究明していきたい。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度は、平成25年度までの研究活動で取り組んできた事業の有効性を検証するため、他地域(特定第三種漁港都市)において実証事業を行っていくことを計画している。同事業の実施に際しては、現在、研究協力者と準備作業を行っており、平成26年7月までに事業を着手させたいと考えている。前年度までに宮城県石巻市で取り組んできた実証事業についても、検証作業を継続的に行っていくことを計画している。
一方、魚の内臓に含まれる不飽和脂肪酸の活用策に関する考察については、他魚種や地域性に関する調査活動を継続しながら、流通手法や機能性食品に適用する方法を多角的に考究していく。
なお、平成26年度は前年度までに行ってきた研究活動の検証結果や測定結果が得られるため、諸結果を複数のテーマ別に整理・分類しながら学術論文の執筆や学会発表を行っていくことを計画している。論文の投稿ならびに発表は、研究代表者が所属する社会科学系の学会に加え、共同研究者が所属する自然科学系の学会においても行っていく予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度に使用額が生じた理由は、研究資料を整理するためのファイル類の購入数が減少したためである。
次年度に繰り越した使用額については、研究資料を整理するためのファイル類の購入に使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014 Other

All Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Book] 地域マーケティングの核心2014

    • Author(s)
      佐々木茂、石川和男、石原慎士(編著)
    • Total Pages
      3
    • Publisher
      同友館
  • [Remarks] 被災地における産学・異業種連携による新商品開発の試み

    • URL

      http://www.iist.or.jp/jp-m/2014/0227-0917/

URL: 

Published: 2015-05-28  

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