2017 Fiscal Year Annual Research Report
The recovery process from delinquency: the relevance between flexibility of reaction and the ability of not-be-affected by the depressive negative emotions.
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24530863
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河野 荘子 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (00313924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 英生 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (30508669)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 抑うつに耐える力 / 非行少年 / 尺度の再検討 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、抑うつに耐える力尺度そのものの尺度構成を見直した。これまでの一連の研究において、時に、抑うつに耐える力得点と逸脱行為との関連性が見られないという分析結果を見て、研究代表者らは、「抑うつに耐える力」に既存のような3つの下位尺度を置くことの妥当性や,「抑うつに耐える力」の概念規定が妥当であることについての見直しを行う必要性を感じていた。そのため、確認的因子分析を用い,モデルとして3つの下位尺度を置くことが適切かどうかを検討した。 その結果、オリジナルどおり14項目で3つの下位尺度に分かれるモデルで確認的因子分析を実施したが,適合度が不十分であるうえに,1つの項目において,「孤独に耐える力」からのパスが有意にならなかった。この項目を除外して再度確認的因子分析を実施したが,満足できる適合度が示されなかった。また、修正指標にしたがい,パスを追加するなどしたが,満足できる適合度とはならなかった。そこで,3つの下位尺度のうち,2つの組み合わせで確認的因子分析を行うことにした。なお,上記の1項目については削除して分析している。すると「孤独に耐える力」と「不安に向き合う力」の計9項目のときのモデル,「不安に向き合う力」と「強がらずに自己開示する態度」の計10項目のときのモデルが満足できる適合度を示した。 以上のことから,「抑うつに耐える力」は,「孤独に耐える力」,「不安に向き合う力」,「強がらずに自己開示する態度」の3つの下位尺度からなるとするよりも,「孤独に耐える力」と「不安に向き合う力」,あるいは「不安に向き合う力」と「強がらずに自己開示する態度」の下位尺度の組み合わせからなるものと考えたほうがよさそうである。
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Research Products
(1 results)